一度は決断したマンション購入。しかし急遽、引越しを取りやめなければならない事態になることもあるでしょう。

もしもマンションの購入手続きの途中で、どうしてもキャンセルせざるを得なくなった場合、どのような手段をとればいいのでしょうか。また、何かペナルティなどはあるのでしょうか。審査通過後のキャンセル手続きについて詳しく解説します。

まずは、マンションを購入する際の基本的な手続きの流れを見ていきましょう。

ステップ1:購入申込み

気に入ったマンションを見つけた場合は、まず購入申込書を記入し、仲介に入っている不動産会社に提出します。通常、マンション購入については、賃貸とは違い購入申込書を提出して断られることはほとんどありません。

 

しかし、価格の値下げ交渉をしたり、他の購入希望者とバッティングしたりするような場合は、断られるケースもあります。

ステップ2:住宅ローンの事前審査

購入申込みと同時に住宅ローンの事前審査を申込みます。おおむね申込みから数日で結果が出ます。

 

マンション購入の基本的な流れを確認します

マンション購入の基本的な流れを確認します

ステップ3:売買契約の締結

事前審査が通過したら、売主と売買契約を結びます。この際、売主に対して手付金を支払います。

ステップ4:住宅ローン本審査

住宅ローンの本審査に入ります。事前審査が通過している金融機関であっても、本審査で落ちてしまうこともあるので油断はできません。特に、事前審査から本審査までの間に、転職や退職をすると落ちてしまう可能性もないとは言えないので注意しましょう。

ステップ5:決済、引渡し

住宅ローンの本審査が通過したら、決済日に住宅ローンが実行され売主から買主に所有権が移転し手続きは終了します。この日に売主から鍵の引渡しを受け、引越しも可能になります。

 

これが、一般的なマンションの購入申込みから引越しまでの大まかな流れです。

 

住宅ローンの事前審査の後に売買契約です

住宅ローンの事前審査の後に売買契約です

気に入ったマンションを見つけて購入申込みをしたとしても、何らかの事情でキャンセルせざるを得ない場合もあるかもしれません。その場合、先ほどの手続きのどの段階でキャンセルをするのかによって、扱いが大きく異なります。詳しく見てみましょう。

購入申込み直後であれば、まだ手続きが具体的に進む前なので、すぐにキャンセルをすればほとんど影響はありません。スムーズにキャンセルができると考えてよいでしょう。

この場合も、まだ本審査に入る前なのでほとんど影響はないと考えてよいでしょう。ちなみに、具体的に購入希望の物件がある場合は、購入申込みをする前でも事前審査を申込むことは可能です。

 

どの段階でのキャンセルとなるかがポイントです。

どの段階でのキャンセルとなるかがポイントです。

本審査が通過しているということは、売買契約が締結している状態です。売買契約を締結した後で、かつ、本審査通過後に買主の都合でキャンセルをすると、「手付け解除」といって、契約時に売主に払った手付金を放棄し、契約を解除することになります。原則として手付金は、いかなる理由でも一切返還されません。

通常、売買契約の特約に“住宅ローン特約”という条項を盛り込んでいます。そのため、住宅ローンの審査が通らなかったことによってキャンセルする場合は、売買契約を白紙に戻すことができます。この際、手付金も返還されます。

 

このように、キャンセルするタイミングと、キャンセルになる理由によって扱いが変わるため、事前によく覚えておきましょう。

 

マンション購入において止むを得ずキャンセルをする場合、ペナルティが発生するか否かの境界線は、売買契約を締結したかどうかです。売買契約締結後については、通常、住宅ローンの本審査に落ちたことによるキャンセル以外は、ペナルティが発生します。

 

売買契約書に明記される手付け解除期日までであれば、手付金がペナルティとなります。そして、それ以降にキャンセルした場合は、違約金として売買契約書に記載されている金額(売買代金の20%が上限)を支払うことになるのが一般的です。

 

売買契約締結後にマンション購入をキャンセルすると、手付金や違約金などのペナルティが発生するため注意が必要です。そして、何より引渡しに向けて準備をしている売主や不動産会社にも迷惑がかかります。

 

キャンセルとなる理由の中には、事前にじっくりと検討する時間を持つことで、回避が可能なものもあります。気に入ったマンションを見つけると、つい焦ってしまいがちですが、一度落ち着いてじっくり考えることが大切です。

 

●まとめ●
・キャンセルの取り扱いは、キャンセルするタイミングによって違う
・売買契約後にキャンセルすると、手付金は戻ってこない
・手付け解除期日後にキャンセルすると、違約金が発生する
・キャンセル理由が住宅ローン審査落ちの場合は、住宅ローン特約によりペナルティなしで解除できる

 

公開日: / 更新日: