流通市場の活性化に伴い徐々に人気を集める中古マンション。立地などで相場は異なりますが、そのエリアの中古マンションの相場動向はどう推移しているのでしょうか?2020年の東京五輪開催まで上がり続けるのか?と言われている中古マンションの相場ですが、それでも買う&売るのタイミングがあるはず。立地の市場データから読み解きます!

東京23区全体の中古マンションの市場推移と、東京を都心(都心は6区と定義)、城南城西、城北城東、と3つのエリアごとに分けた中古マンションの市場推移を、それぞれ見てみます。3つのエリアは下記になります。

都心6区:千代田区 中央区 港区 新宿区 文京区 渋谷区
城南城西6区:世田谷区 杉並区 中野区 品川区 目黒区 大田区
城北城東11区:豊島区 江東区 板橋区 練馬区 北区 葛飾区 荒川区 足立区 台東区 墨田区 江戸川区

東京23区を対象に直近3年弱の中古マンション価格推移を俯瞰すると、東京23区のいずれのエリアも安定的に価格上昇基調を示していることが明らかなのが分かります。

 

下記グラフの上から3番目に示されている23区平均(黄色の折れ線)は、2014年1月には213.1万円と坪200万円をやや上回る価格水準でしたが、1年後の2015年1月には226.4万円(+13.3万円/6.3%)に上昇し、今年1月にはさらに上昇幅が拡大して246.8万円(+20.4万円/9.0%)と、坪単価は200万円台半ばに達しています。

 

これはアベノミクスによる円安誘導と株価上昇に連動しているものと考えられます。特に円安は企業収益の改善による株価の上昇をもたらしただけでなく、海外からの個人投資家および機関投資家の不動産取得に弾みをつけたようです。少なくとも代表的なストック価格である株価と不動産価格については、アベノミクスは明らかなプラス要因に働いていると言えるのではないでしょうか。

 

2013/12-2016/3までの中古マンション価格推移

2013/12-2016/3までの中古マンション価格推移

東京23区全体の中古マンションの市場推移は見てきましたが、立地ごとでも異なるので次に東京を都心(都心は6区と定義)、城南城西6区、城北城東11区、と3つのエリアごとに分けて見てみましょう。

 

特に都心6区の中古マンション価格は上昇基調が明確で、2014年1月には283.8万円であった坪単価は同年9月には300万円を超え、1年後の2015年1月には310.7万円(+26.9万円/9.5%)、2年後の2016年1月には341.4万円(+30.7万円/9.9%)まで上昇しています。

 

坪単価がわずか2年で60万円弱も上昇するというのは、投資・実需を含めて売買における購入者の絶対数が多いという都心特有の現象といえます。ただしファミリータイプの物件として平均的な70m2(約20坪)の中古マンションで考えると、1,200万円前後もの上昇となり、今後の需給バランスに影響が出る可能性も考えられます。

また、都心周辺の城南城西6区および城北城東11区においても、価格水準には若干の違いこそあれ、同様に価格が上昇している様子が示されています。城南城西6区では2014年1月から2年間で32.3万円(14.2%)の価格上昇が認められ、城北城東11区についても同様に21.4万円(12.8%)価格が上昇しています。

都市部の地価上昇によって新規に分譲されるマンションの価格が急上昇していることも、相対的に割安に見える中古マンション価格上昇の一因と考えられています。

 

新築マンションは地価の高騰、資材価格の高止まり、建築コスト(特に人件費)の上昇という“トリプル高”によって分譲価格が上昇し続けているのが現状。予算が合わない購入希望者が、築年数が比較的浅く交通と生活の利便性が高い都心~近郊で中古マンションを併せて探す、といったケースは近年増加する傾向にあります。これが中古マンションの需給バランスを改善することで価格上昇を下支えしています。

 

今回23区を3エリアで見てきましたが、この3エリアの区や駅ごとにもっとよく市場動向を次回見てみます。

使用データ:HOME’S中古マンション価格推移(坪単価)
http://www.homes.co.jp/mansion/chuko/
期間:2013年12月から2016年3月

 

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