住まい購入を考えるとき、どんな優先順位をつけて住まい探しをしたらいいのか分からない!という方は多いのではないでしょうか。

学区にこだわりたい、通勤時間を短縮したい……と、まずは希望の立地を考えることが多いと思いますが、立地だけにフォーカスすると、長く快適に暮らせる住まいが実現できない可能性があるようです。

今回は、埼玉県さいたま市を中心に分譲住宅を提供する昭栄建設株式会社・営業企画室室長の土屋芳之さんに、新築分譲一戸建ての住まい探しについて、住まい探しのポイントについて聞いてきました。

昭栄建設株式会社・営業企画室室長の土屋芳之さん

――昭栄建設は創業から57年間、さいたま市を中心に住まいの提案をしてきました。昭栄建設で分譲一戸建てを検討する方が、購入の決め手にするポイントは何でしょうか?

 

「まずは、価格・立地・住環境で選ぶお客様が多いです。さいたま市は都内への通勤に便利で、たとえば浦和駅〜東京駅は約26分と、横浜駅〜東京駅と変わらない通勤時間です(※1)。

 

横浜と比較して、さいたま市は物件価格が魅力的で、子育てのしやすい街としても支持されています。中学校までは給食が出ますし、医療費も中学生まで無料と、子育てのしやすい環境があります。

 

実は、当社で住まいを購入される約半数のご家族が、さいたま市外の出身です。生まれはさいたま市外だけれど一戸建てを買うなら、さいたま市を選ぶという方が多い。

 

これは、さいたま市の暮らしやすさを実証していると思います。そしてもう一つ、私たちの住まいの特徴である収納の充実度を、購入の決め手と言ってくださる方も多いです」

 

ファミリー

価格・立地・住環境が魅力のさいたま市は多くのファミリーから支持が集まる

――もうひとつ押さえておいてほしいポイントが“収納”です。この収納について、興味深いアンケートがあります。『現在の住居に対する不満は?』という質問に対して、男女ともに『収納が少ないこと』と回答する人が最も多いという結果になっています

(※2)住まいは暮らしの中心にあるものなので、不満を持ちながら暮らすとストレスがたまります。

 

「立地や住環境はもちろん大切ですが、住宅購入の条件として『生活のしやすさ』もしっかり念頭においてほしいと思っています。収納を考えることは、住まいを購入した後の暮らしを考えることです。

 

私たちは、お客様がなぜ一戸建てを購入するのかという根本から考えます。家族との楽しい暮らしを実現するための場所として一戸建てを選ぶわけですから、その楽しさを妨げるもの……住まいの仕様に対してイライラすることや、間取りのせいで家族の会話が減ることがあってはいけません。こういう思いから、『収納の達人』『働くママに優しい家』という2点を、昭栄建設の家づくりのコンセプトにしています」

 

『収納の達人』のプランニング例

『収納の達人』のプランニング例

※1 浦和駅〜東京駅:JR宇都宮線上野東京ラインで約26分、横浜駅〜東京駅:JR東海道本線で約26分

※2 リフォーム産業新聞より

https://www.reform-online.jp/news/reform-shop/16558.php

『生活のしやすさ』≒「収納の広さ(収納率)」+「生活を意識した間取り」

――働くママにとっては、暮らしやすさを意識した収納と間取りが備わった住まいは心強いです。ただ、収納率(※3)を高めようとすると家族で自由に使えるスペースは減るので、設計のバランスが大切です。昭栄建設の住まいは、何を大切にしていますか?

 

「一般的には、マンションで8%、一戸建てで10〜12%の収納率があるとよいといわれています。実は、当社が提案する『収納の達人』の収納率は平均値です。当社の考え方として、収納率という数字にこだわるのではなく、イライラしない収納を提案しています。

 

『人生で一番無駄な時間はモノを探している時間』という考えで、たとえば外遊びの道具は玄関に、子どものおもちゃは子ども部屋に、食料品のストックはキッチンと、必要な場所に収納を設置することを大切にしています。

 

収納率を上げるだけなら、大きな小屋裏収納を設ければいいわけです。しかし、掃除機を持って小屋裏まで上がるのは大変ですよね。買ってから後悔しないために、収納については検討段階から考えてほしいのです」

 

収納の達人

家事動線と収納を重視した『収納の達人』のプランニング例

新生活をはじめる前に、将来どのくらいのモノを所有するのか、家族構成がどうなっていくのか把握するのは難しいものです。

 

そこで、土屋さんに住まい購入時に確認しておきたい収納と間取りのチェックポイントを聞きました。

 

購入前に確認したい、チェックポイント

購入前に確認したい、チェックポイントとは

チェックポイント

  • 一般的にいわれている一戸建て10〜12%の収納率があるか

  • 暮らしはじめてからの生活がイメージできる場所に、収納場所があるか

  • 趣味や生活でよく利用するモノが、収めたい場所に収められるか

  • キッチン・バスルーム・パントリーなど、家事周りの収納が充実しているか

  • 子どものモノの置き場所がイメージできるか

  • コンセントや建具が、インテリアを邪魔しないか

  • ゴルフバッグ・釣具・ベビーカーなど、縦に長いものを収納する場所があるか

※3 収納率(%)=収納スペース÷床面積×100

――『働くママに優しい家』は、具体的にどのような生活動線を意識した設計になっていますか?

 

「家事の時短を一番に考えています。家事のメインは、キッチン・洗面室・バスルームですから、『働くママに優しい家』は、水回りを回遊できる間取りにして、最小限の移動で家事が済むようにしています。

 

たとえば1階で洗濯機をまわして、2階のベランダに干すのは大変です。当社は共働きのご家庭には2階に洗面室とバスルームを置いて、ワンフロアで洗濯が完結する間取りや、室内物干しセットを提案しています。

 

また、家事の時短につながる食洗機や浴室乾燥機は、基本的に最新のものを取り入れています。共働きのお客様の要望で標準設備にした宅配ボックスは、多くのご家族に高評価をいただいています」

 

働くママに優しい家

家事動線と収納を重視した『働くママに優しい家』のプランニング例

――少子化や自宅介護など暮らし方も変化していくなかで、間取りについては時流に合わせた知識が必要ですね。

 

「もちろん、設計士が暮らし方の変化を把握しておくのは大切です。当社で物件購入されたお客様にはアンケートをとっていて、常に設計士にフィードバックされています。

 

また、当社は注文住宅事業も展開しているので、その知見を分譲住宅に生かしています。たとえば、近年の注文住宅は子ども部屋を小さくしたり、和室を設けないお客様が多くなりました。なくした分、リビングにおまけのコーナーを設けて、家族が集まるスペースを広くする傾向にあります。こういう住まいづくりのリアルな声は、分譲住宅の設計にも取り入れています」

 

土屋さん

暮らし方の変化をイメージして設計することが大切だと語る土屋さん

チェックポイント

  • 家事の時短を意識した間取りになっているか

  • 小さな子どもがいる場合は、親の目や声が届く範囲で家事ができる間取りの工夫がされているか

  • キッチン・洗面・バスルームなどの水回りは、最短距離で移動できる間取りになっているか

  • 朝の忙しい時間帯に、家事と家族の準備が重なってもイライラしない間取りや広さが確保されているか

――住まいは、長く家族の生活拠点になる場所です。10年後も家族がコミュニケーションを取り合って笑顔で暮らすために、住まいができることは何でしょうか?

 

「将来の家族構成を見据えた間取りにしたり、空間に多様性を持たせると、住まいにできることが増えます。たとえば、当社の住まいのリビングルームには、キッチンに近い場所にカウンターを設けています。子どもがカウンターで勉強をする傍らで、ご両親は料理をしたり、テレビやパソコンを見ている。それぞれが違うことをしながらも一つの空間に集まることで、自然に家族の会話が生まれます。

 

また、和室を配置していた場所をマルチスペースとして多目的に使える場所にしておけば、子どもが小さいうちは遊び場として、子どもが独立したら夫婦の趣味部屋として、親が介護世代になれば介護部屋にすることも可能です。空間の役割を作り込みすぎず、多様なスペースにしておくことで、長く家族のだんらんに役立つ住まいになると考えています」

 

コンフォートヒルズ

昭栄建設の手掛ける“コンフォートヒルズ”のプランニング例

チェックポイント

  • 子どもが増えたときも、スペースに余裕のある生活がイメージできるか

  • 子どもの独立や親との同居など、ライフステージの変化に合わせられる間取りになっているか

  • 階段や段差、手すりなど自分たちの老後に向けて、リフォームしやすい空間になっているか

――少し前までの分譲住宅は、画一的につくられるイメージがありましたが、近年は各社で暮らしやすさの工夫が凝らされています。昭栄建設が提供する分譲住宅の強みは何ですか?

 

「当社の特徴は、大工希望者の新卒学生を社員として採用していることです。学校卒業から5年ほど当社の家づくりの現場で修業をさせて、一人前の大工に育てていきます。

 

修業期間は現場監督も経験するので、左官屋・水道屋・塗装屋などがどんなふうに家づくりに関わっているのか学ぶ機会があります。この制度があることで、当社の住まいは安定した品質を保つことができています。請負大工だと、数をこなしてお金を稼ぐスタンスになりがちで、どうしても品質にばらつきが出ます。

 

それよりも、社員大工として一棟を責任を持って建てることで住まいづくりに愛着やモチベーションが持てます。そうやってつくられた建物は、長く家族が笑顔でいられる住まいになると思うんです」

 

大工を育成

社内で大工を育成することで高い品質を保っている

キッズスペース

社員対応の良さにも定評のある昭栄建設。商談室に併設されたキッズスペースには、子どもが窓から電車を見られるように、見学台を設けている。こういう小さな心配りが、地元で57年間支持され続けている理由

適切な収納場所と家事動線が備わった住まいでは、忙しい毎日のなかでも余裕が生まれて家族の笑顔も増えそうです。

 

もちろん、人気の沿線や駅徒歩分数、周辺環境の利便性は大切ですが、暮らしたときにどれだけ効率よく家事や整理整頓ができるか考えられた設計も大切です。

 

長く家族の笑顔を見守れる住まいかどうか、住宅メーカーのコンセプトに注目するのも、住まい探しの一つのポイントといえそうです。

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