マイホームの中でも新築一戸建ては、希望の間取りを実現しやすい点が魅力です。しかし、いざプランを考えはじめると悩んでしまうという人もいるでしょう。

そこで今回は、延床面積40坪の家を建てる人に向けて、間取りのポイントや実例などを紹介します。併せて建築費用の相場なども解説するので、ぜひ家づくりの参考にしてみてください。

リビング

 

「40坪の家」といっても、40坪を表すものが土地、建坪、延床面積なのかによって住まいの広さは異なります。

 

この記事では、建物の各階の床面積を合計した面積=“延床面積40坪”をテーマにして、家づくりのノウハウをお伝えしていきます。

 

まずは、延床面積40坪の広さが具体的にどのくらいなのか、一般的な一戸建てとして狭いのか広いのかについて理解を深めましょう。

延床面積40坪とは

  • 40坪は約132.4平米、約80畳
  • 4LDK~5LDKを中心に、6LDKも可能な広さ
  • 平均的な一戸建てよりやや広め

1坪は約3.31平米、畳に換算すると約2畳になるため、40坪は約132.4平米、約80畳の広さとなります。

 

「2019年度 フラット35利用者調査」(※)によると、注文住宅の平均的な延床面積は約38坪。そのため、延床面積40坪の一戸建ては、平均よりやや広い家といえます。

 

(※)住宅金融支援機構「2019年度 フラット35利用者調査

 

40坪という広さに適した人数は、どのくらいなのでしょうか。国土交通省の「住生活基本計画における居住面積水準」(※)では、住まいの面積について、世帯人数ごとの目安が設定されています。

 

健康で文化的な生活を送るために必要な面積を「最低居住面積水準」、多様なライフスタイルを想定した場合に必要な面積を「誘導居住面積水準」として定めています。

 

さらに、誘導居住面積水準は、都市部での生活を想定した“都市型”と、郊外や地方などでの生活を想定した“一般型”に分かれています。

 

世帯人数別の目安面積(平米) 一覧表

世帯人数

単身

2人

3人

4人

最低居住面積水準

25

30

【30】

40

【35】

50

【45】

誘導居住面積水準

都市居住型

40

55

【55】

75

【65】

95

【85】

一般型

55

75

【75】

100

【87.5】

125

【112.5】

 

世帯人数

5人

6人

7人

8人

最低居住面積水準

60

【55】

70

【65】

80

【75】

90

【85】

誘導居住面積水準

都市居住型

115

【105】

135

【125】

155

【145】

175

【165】

一般型

150

【137.5】

175

【162.5】

200

【187.5】

225

【212.5】

【 】は3~5歳児が1人いる場合

 

上記の表に当てはめると、40坪(≒約132平米)の場合の世帯人数は、多様なライフスタイルを想定すると4~6人程度に向いた広さということになります。子どもが小さいうちは、より余裕を持って生活できる広さといえるでしょう。

 

(※)国土交通省「住生活基本計画における居住面積水準

土地の広さ

 

延床面積は、土地の広さと深く関係しています。ここでは、延床面積40坪の家を建てるのに必要な土地の広さと、40坪の土地に建てられる家の広さについて見ていきましょう。

 

土地と延床面積の関係を知るには、「建ぺい率」と「容積率」という建築法規を理解する必要があります。

 

まず、建ぺい率とは、敷地面積(土地)に対する建築面積(建坪)の割合のことです。一戸建ての多い地域では、一部の例外を除き30〜60%に定められています。

 

一方、容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合です。一戸建てが多い地域では、一般的に50〜300%に定められています。

 

ここでは、一戸建ての多い地域でよく見られる「建ぺい率50%、容積率100%」というケースを想定し、建物階数ごとに必要な敷地面積を見ていきます。

 

【延床面積40坪に必要な敷地面積(建ぺい率50%、容積率100%)】

階数

延床面積の内訳

敷地面積

1階建て(平屋)

1階40坪

80坪

2階建て

1階25坪+2階15坪

50坪

3階建て

1階20坪+2階10坪+3階10坪

40坪

 

つまり、延床面積が同じ場合、一般的には階数が増えるほど必要な敷地面積は少なくなる傾向にあります。

一戸建て

 

延床面積40坪の家づくりでのポイントを「間取り、屋外設計、建物構造、税金」の4つに分けて見ていきましょう。

 

可能な間取りや、間取りを考えるときに意識したいことを紹介します。

ポイント

  • アイランドキッチン&吹き抜けのLDK
  • 隙間空間を利用したワークスペース
  • 将来に備えた間取り設計

延床面積が40坪あれば、キッチンの中でもスペースが必要なアイランドキッチンも選択可能です。さらにLDKに吹き抜けを設ければ、天井が高くなる分、開放的な空間に。上部の窓から自然光を取り入れられるので、明るい印象にすることができます。

 

ゆとりのある設計をしたときは、廊下と居室の間などにスペースができることがありますが、ここも上手に使いましょう。たとえば2階の吹き抜け部分を利用して、リモートワークや勉強ができるスペースをつくったり、収納スペースにしたりするのも効果的です。

 

また将来、家族構成が変化したときに、ストレスのない間取りであるのかもポイントです。壁ではなく可動式の間仕切りにすれば、大きな工事をせずに居室を増減できます。

 

加えて、3階建てやスキップフロアなど階段の多い間取りにするときは、バリアフリーの観点から考えることも大切です。

 

屋外スペースに余裕がある場合は、以下の点を踏まえて設計するといいでしょう。

ポイント

  • 庭やアプローチの設計を楽しむ
  • 2台分の駐車スペースやビルトインガレージも視野に入れる

庭やアプローチのデザインも心地よい暮らしには大切なポイントです。リビングの開口部にデッキを設け、外と内がつながるようなデザインも楽しめます。

 

また、車2台分の駐車スペースをつくることも可能な範囲です。ビルトインガレージは、延床面積の5分の1以下であれば、延床面積にカウントされません。延床面積40坪の場合は8坪以下で設計するといいでしょう。

 

建物には構造計算上、外せない柱があります。柱のない広いLDKや吹き抜けを設ける場合は、構造的に安心かという点も意識することが大事です。

 

一般的に一戸建ては木造ですが、木造より支柱と支柱の距離を長くとれる鉄筋コンクリート造(RC造)も視野に入れるいいでしょう。ただし、RC造は木造に比べ建築コストが高くなる点に注意が必要です。

 

2022年3月31日(※)までに建てられた新築一戸建てには、固定資産税の減額措置がとられています。

 

減額内容は、新築から3年間(長期優良住宅は5年間)は税額が2分の1になるというものですが、適用されるのは延床面積120平米(約36.3坪)までです。これを超える部分には本来の税額がかかることをあらかじめ理解しておきましょう。

 

(※)2021年4月時点の内容となります。今後見直される可能性もあるので、最新の情報は国税庁のホームページなどを参照してください。

間取り図

 

それでは、延床面積40坪前後の新築一戸建ての間取り例をいくつか見ていきましょう。

間取り図

 

LDKに吹き抜けとウッドデッキを設けることで、明るく開放的な空間を演出します。周辺環境と調和した、のびのびとした住まいを希望する人に適しているでしょう。

 

キッチン付近に食品庫(パントリー)があったり、2階の8畳の居室にウォークインクローゼットがあったりと、収納スペースを意識した設計も魅力です。

間取り図

 

敷地面積は狭いけれど、駐車スペースを確保したいというときに参考にしたいのがこちらの間取り。敷地面積は約20坪、建ぺい率80%・容積率200%という条件の3階建ての間取りです。

 

1階部分に車2台分のスペースを設け、4つある居室はすべて6畳という十分な広さを実現しています。洗濯機置き場とバルコニーが直結しているため家事動線もスムーズです。スペースを有効に使った実用的な間取りといえるでしょう。

間取り図

 

広いリビングがほしい、居室数も充実させたい。そんなときに参考になるのがこちらの間取りです。

 

22畳のLDKと5つの居室を備え、LDK付近にワークルームが設けられています。ワークルームをスタディースペースにすれば、子どもの様子を見ながら作業などを行うことができます。

 

LDKの長辺が庭に面しているのも特徴的です。視界が開け、開放感のある空間になります。

費用相場を調べる

 

家づくりにどのくらいの費用がかかるのか、費用相場についても知っておきましょう。建築費と土地代に分けて解説します。

 

まずは、建築費用の相場です。新築一戸建ての建築費用は、ハウスメーカーなどが提示する坪単価からおおよその目安を出すことができます。

 

ただし、坪単価は本体工事費のみの価格です。塀や駐車場などの外構工事費と、手続きなどにかかる諸費用を足して、総合的に考える必要があります。

 

以下は坪単価ごとの建築費用です。

 

坪単価40万円

(ローコスト住宅)

坪単価60万円

(工務店など)

坪単価80万円

(大手ハウスメーカーなど)

本体工事費

1,600万円

2,400万円

3,200万円

外構工事費と諸費用

500万円

800万円

1,050万円

総額の建築費用

2,100万円

3,200万円

4,250万円

 

ローコスト住宅の坪単価は30〜50万円程度です。仮に坪単価を40万円としたとき、本体工事費の目安は1,600万円となります。外構工事費と諸費用は全体費用の25%が相場です。計算すると500万円程度になるため、建築費は総額で2,100万円程度となります。

 

地域密着型である工務店の坪単価は50〜60万円程度が相場です。坪単価を60万円にしたとき、建築費の総額は3,200万円程度となります。

 

高価格帯住宅が得意な大手ハウスメーカーなどの坪単価は70〜90万円が相場です。坪単価を80万円としたときの建築費の総額は4,250万円程度となります。

 

ただし、坪単価の定義は会社によって異なり、外構工事費や諸費用には差があります。上記はあくまで参考としてご覧ください。

 

一方、土地代は地域差が大きいです。国土交通省の資料(※1)を参考に、三大都市圏の平均地価を見てみましょう。

 

【圏域別の住宅地の平均地価】

東京圏(※2)・・・21万1,800円/平米(約70万1,000円/坪)

大阪圏(※3)・・・14万1,200円/平米(約46万7,000円/坪)

名古屋圏(※4)・・・10万4,800円/平米(約34万7,000円/坪)

仮に、東京圏で40坪の土地を購入するとしたら約2,800万円かかり、大阪圏なら約1,868万円かかることになります。

 

ちなみに、東京圏の中でも東京都は突出しており、37万8,100円/平米(約125万1,500円/坪)です。このように土地の価格はエリアによって大きく変動するため、希望するエリアの価格をそれぞれでチェックすることが大切です。

 

(※1)国土交通省「令和2年都道府県地価調査

(※2)首都圏整備法による既成市街地及び近郊整備地帯を含む市区町村の区域

(※3)近畿圏整備法による既成都市区域及び近郊整備区域を含む市町村の区域

(※4)中部圏開発整備法による都市整備区域を含む市町村の区域

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延床面積40坪の広さから間取りのポイントや実例、費用相場について紹介しました。ここで得た情報をヒントに、自分なりの住まいの形を見つけてください。

 

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