ワンフロアという限られた空間のため、いろいろと制限がありそうな平屋ですが、「マイホームなら2階建てではなく、平屋がいい!」とあえて平屋を選ぶという人も少なくありません。

ここでは平屋の特徴やメリット・デメリットに加え、新築で延床面積40坪の平屋を建てることを想定して、相場感やおすすめの間取りについて紹介します。

平屋

 

平屋とは1階建て住宅のことで、生活スペースがワンフロアで階段がなく、老後も無理なく暮らすことができるのが特徴です。

 

もともと、日本では古くから活用されてきた建築形式でしたが、そのシンプルなデザインから、近年は若い世代からも人気を集めています。

 

平屋は平面的に部屋を配置する間取りとなっており、2階建て住宅と比較すると1.5倍以上の広い敷地が必要となります。そのため、土地価格が高くなる傾向があり、面積が限られる都市や市街地よりも、郊外で目にする機会が多いのです。

平屋

 

40坪といわれても、ピンとこない人もいるかもしれません。仮に、平屋の床面積の合計が40坪とした場合、どれくらいの広さになるのでしょうか。

 

国土交通省の「住生活基本計画における居住面積水準」では、住まいの面積について、世帯人数ごとの目安が設定されています。

 

健康で文化的な生活を送るために必要な面積を「最低居住面積水準」、多様なライフスタイルを想定した場合に必要な面積を「誘導居住面積水準」として定めています。

 

さらに、誘導居住面積水準は、都市部での生活を想定した“都市型”と、郊外や地方などでの生活を想定した“一般型”に分かれています。

 

◇世帯人数別の面積(平米) 一覧表

世帯人数

単身

2人

3人

4人

最低居住面積水準

25

30

【30】

40

【35】

50

【45】

誘導居住面積水準

都市居住型

40

55

【55】

75

【65】

95

【85】

一般型

55

75

【75】

100

【87.5】

125

【112.5】

 

世帯人数

5人

6人

7人

8人

最低居住面積水準

60

【55】

70

【65】

80

【75】

90

【85】

誘導居住面積水準

都市居住型

115

【105】

135

【125】

155

【145】

175

【165】

一般型

150

【137.5】

175

【162.5】

200

【187.5】

225

【212.5】

【 】は3~5歳児が1人いる場合

 

そのため、上記のとおり、この水準に当てはめて考えた場合、40坪(≒約132平米)の場合の世帯人数は、多様なライフスタイルを想定すると4~6人程度に向いた広さということになります。

 

部屋数の目安としては、40坪では4LDK以上を確保することが可能です。趣味のための部屋やゆったりとした収納など、必要なスペースを確保することができるでしょう。

平屋

 

平屋にはメリットもあれば、デメリットもあります。平屋を建てる際にはその両方を理解することが大切です。

 

平屋は階段がないため、移動がスムーズなバリアフリー住宅です。小さな子どもや高齢者でも、安心して生活ができるでしょう。

 

出入り口を設けることでどのスペースからも外に出ることができ、庭にある草花や自然との距離を身近に感じることができます。

 

平屋では、リビングと直結してウッドデッキを設置するケースがよく見られますが、建物の高さもある程度自由に決めることができるため、天井を高くすればより開放感ある空間を演出できます。

 

風通しが良いことも平屋住宅の特徴で、四方に開口部を設置して、引き戸などで風の通り道をつくれば通風性を高めることができます。地震などの揺れに対しても強いとされており、2階建て住宅よりもメンテナンスがしやすいこともメリットといえるでしょう。

 

一方、平屋のデメリットは、2階建て住宅よりも広い土地が必要になることです。仮に同じ延床面積であっても、法規制上2階建て住宅よりも広い敷地を確保することになり、基礎工事にかかる費用が割高になります。

 

2階部分がなく、太陽熱の影響を受けやすいため、性能の良い断熱材を導入するなど、建築コストが高くなることも考えられます。冷暖房効率の悪さやフロアの面積にかかる光熱費など、コスト面でのデメリットが多いことが特徴です。

平屋の相場

 

平屋の建築費は同じ規模の2階建てと比べると1〜2割程度割高となっています。一般的な平屋は木造・2LDK・延べ床面積85m2(約26坪)といった規模が多く、建築費の目安は2,000万円前後です。

 

40坪の平屋で間取りを4LDKと仮定した場合、平屋の坪単価を60万円とすると、2,400万円という計算になります。

 

しかし、坪単価は家の形状や導入する設備、ハウスメーカーや工務店の規模なども関係してくるため、それ以上の費用がかかることが予想されます。

 

壁紙や照明、水回りの設備などにグレードの高いものを選んでしまうと、結果的にコストが膨れ上がることが想定されます。価格を抑えるためには、あらかじめ優先順位を決めて、本当に必要なものを付け加えるようにしましょう。

間取り図

 

平屋といっても、建物の形状は長方形タイプ以外にもL字形、コの字形、ロの字形タイプなどがあります。

 

道路の位置などによって玄関の場所は異なりますが、40坪のような比較的広いスペースの場合は、家の中央部の採光や通風を確保するために、L字形やコの字形にして奥行きを抑え、天窓や吹き抜けなどを設置するなどの工夫が必要になるでしょう。

 

日当たりが良い南側にはLDKや玄関を配置し、家族で過ごす部屋は明るく、寝室などのプライベートな部屋は北側に設置するというのが基本的な考え方となります。

 

水回り空間はLDKから直接つながっているため、生活動線は短くて済むでしょう。家族構成はもちろん、コストやライフプランなどを考えたうえで間取りや形状を検討することが大切です。

平屋

 

平屋を建てる際にチェックしたいのが、立地です。人目の多い場所の場合は外から見えやすくなるため、塀を設置したり、窓を中庭側にしたりするなどの工夫が必要でしょう。

 

二重サッシや防犯ガラスの使用、防犯センサーの設置など、防犯対策についても考えるようにしましょう。また、水害のリスクを考えて川や海の近くなどは避け、できれば少し高い場所に建てると安心です。

 

もし、部屋数が多くなる場合は、プライバシーを確保できるように他の部屋の話し声やキッチンやトイレから生じる生活音などが伝わらない配置を考えることも大切です。

 

家族とのコミュニケーションが取りやすいのが平屋の魅力ですが、プライベートな空間をいかに保つかという点についても考えるようにしましょう。

 

平屋はフラットな空間で暮らしやすく、近年人気が高まっています。40坪の広さをどのように生かしたらいいのか、家族構成やライフプランなどを考慮し、さらにメリットやデメリットを知ったうえで、間取りなどを検討してみましょう。

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