マンションや一戸建てを購入したいと思ってはみたものの、数千万円という価格から、諦めてしまったという方も少なくないかもしれません。そんな場合に提案したいのが、ローコスト住宅です。これなら1,000万円ほどでも一戸建てを持つことが可能となります。では、ローコスト住宅について、概要や実際に建てる際に知っておきたい注意点などを解説していきます。

平屋

 

多くの人が憧れるマイホーム。希望どおりに建てたわが家で家族と暮らしたいというのは誰もが望むところですが、やはり一番大きな問題となるのが費用面です。

 

国土交通省による「令和元年度 住宅市場動向調査」によれば、令和元年度の住宅購入資金の平均は一戸建てで注文住宅が4,615万円、分譲戸建住宅3,851万円、中古戸建住宅2,585万円となっています。マンションについては新築分譲4,457万円、中古2,746万円です。いずれも数千万円を超える資金が必要となり、資金面でどうしても尻込みをしてしまうという方も多いでしょう。

 

住宅を購入する場合には、ほとんどが住宅ローンを利用することになるのが現状です。収入状況を考慮しながら、毎月の返済計画を立てるものですが、完済までには数十年という月日がかかります。数千万円というローンの場合には、毎月の収入の中からいくらかの生活費を削って、返済を続けていくことになります。マイホームを手に入れることが年々難しくなる昨今では、生活面での充実を重視して、購入ではなく、住まいを賃貸で済ませようという選択をする人も少なくないようです。

 

そんな場合におすすめなのがローコスト住宅です。ローコスト住宅とは、できるだけ無駄なコストを省き、建設費用を抑えた住宅のことです。

 

なぜ、これほどまでに価格が抑えられるのかといえば、建物本体の建材や設備のみならず、販売にかかるコストや人件費も削減しているからです。このような工夫によって、1,000万円以下という価格で一戸建ての住宅が建てられるのです。

平屋

 

では、ローコストを実現するために、どのような面でコストが削減されているのでしょうか?

 

まず、建物本体に関しては、たとえば建材をできるだけ安いものにして、内装に使う壁紙や水回りの設備なども、できるだけ安価なものを利用します。販売コストでは、宣伝費を削減し、住宅展示場などへの出店費も削減します。人件費については建設現場のみならず、ハウスメーカーの人員削減によってもローコストを実現しています。

 

だからといって、住宅の品質や機能性が劣るものではありません。必要以上に豪華な設備や備品を使用していないだけなのです。生活するのに十分な設備は整っており、家族が安心して暮らすことのできる住まいとなっています。

 

また、1,000万円という低予算だからこそ、資金面でも多くの利点があることも押さえておきましょう。まず、ローンを組む際に、借りる金額が少ないため、金融機関の審査が通りやすいという利点が挙げられます。ローンの月々の返済額も少なくて済みますから、家計への負担が大きく軽減されます。これらのことから、年収が低い若者世代でも新築一戸建てが購入できるというメリットも生まれています。毎月のローンの返済に大きなストレスを感じることなく、精神的なゆとりをもって生活することができます。

住宅建築

 

1,000万円ほどに抑えたローコスト住宅を建てるために、もっとも大切なのは建築会社の選び方です。ローコストを実現するためには、材料費、人件費、販売促進費などの費用を安く賄える建築会社を探すことが重要です。

 

CMなどを頻繁に出しているような大手の住宅メーカーなどは、知名度や安心感などのメリットもありますが、やはり費用が高くなりがちです。もっとも安価が見込まれるのは地域密着型の工務店でしょう。地域密着型でその土地を熟知しているからこそ、場所柄に合った設計を施してもらうことも可能です。さらに人件費も安く、宣伝費なども少ないため、低価格が実現できます。

 

地元あるいは住みたいと思っている場所の付近でそういった工務店など、ローコスト住宅を扱う会社を探してみることをおすすめします。

キッチン

 

ローコスト住宅でおすすめなのは平屋です。平屋を建てる際には、トイレなどの水回りの設備が1ヶ所で済む、建築時には大掛かりな足場の設置も必要ないなど、2階建ての住宅よりも工費がかからないポイントが多くあります。土地の狭い都会ではなかなか難しいかもしれませんが、地方である程度の広さの土地が確保できる場合は、平屋を選択することでコストダウンにもつながります。コスト面を重視している場合には、平屋という選択肢を考えることも一つの手です。

 

ただし、同じ延床面積で比較した場合、平屋の方が屋根や基礎の面積が広くなるため、割高になるケースもあります。二階建てと平屋で迷う場合には、両方のパターンで見積もりをとって比較検討してみるのがよいでしょう。

平屋

 

では、平屋に住むことには、どのようなメリットがあるのでしょうか。平屋は、広々とした開放的な空間と移動しやすい平坦な間取りが長所です。1階のみのワンフロアでの暮らしは、子育て世代には家族とのコミュニケーションを取りやすく、見通しのいい空間を与えてくれます。

 

また、生活が1階部分だけで完結でき、縦方向の移動がありませんから、バリアフリーの面でも大きなメリットです。年齢を重ねると階段の上り下りは身体への負荷となります。そのため身体に負担の少ない平屋のほうが、長期間住み続けることを考えれば適切だと考えられます。

 

平屋は1階建て住宅の優れたメリットを持ちながら、さらにシンプルなライフスタイルに即した無駄のない「ちょうどいい暮らし」を与えてくれます。

リビング

 

次に平屋の短所についても挙げておきましょう。平屋では部屋はすべて1階になりますから、防犯やプライバシーの面で注意が必要となります。また、住宅の採光が周囲の建物によって左右されやすくなります。採光が難しい場合は、家の中が暗くならないように、屋根に天窓を付けるなどの対策も考えられます。

 

また、コストを削減しているため、設備や間取りの柔軟性に欠けるという短所もあります。限られた費用の中で、住宅の耐震性や耐久性が優先されるため、キッチン・トイレなどの設備のグレードはそれほど高いものにすることはできません。コストの点では、さらに換気や断熱といった生活に大きく関わるポイントでも、手が回らない可能性があります。実際に居住し始めてから、冷暖房などのランニングコストがかさんでしまうことも考えられますので、こうした点には気をつけたいものです。

平屋

 

費用の面だけで持ち家を諦めるのは、それこそもったいないことです。ローコスト住宅をよく検討してみることで、案外思った以上の快適な住生活が実現できるかもしれません。今回、ご紹介したメリットやデメリット、あるいは手に入れるためのポイントをよく確認して、自分ならではの住みやすい住居を実現してください。

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