家を建てる際、限られた土地で駐車スペースをどのように確保するかは大きなポイントです。カーポートを設置したり、2階建ての1階部分をガレージにしたり…。平屋の場合、車庫の分だけ居住スペースが狭くなってしまうので悩みは深刻です。しかし、平屋でビルトインガレージをつくるのは不可能ではありません。理想のガレージハウスに近づけるためのアイデアをご紹介します。

ビルトインガレージとは、建物の外に駐車スペースをつくるのではなく、屋内に駐車スペースを取り込んでしまう家のことをいいます。車を近くに置いて楽しみたいという車好きの方が建てるケースが多いですが、そうでなくても工夫次第でビルトインガレージならではのガレージライフを楽しむことができます。

ガレージハウスイメージ

まず、平屋でビルトインガレージをつくるメリットにはこんなことが挙げられます。

リビングや書斎など室内から愛車を眺められる間取りにすることで、車やバイク好きにはたまらない空間となるでしょう。お酒が好きな方ならば飲みながらくつろいで車を眺めることができます。おしゃれでかっこよく都会的な雰囲気のある空間にしたり、アンティークな小物を置いて旧車を楽しむビンテージ空間にしたり…。大好きな車とのガレージライフは最高です。

ビルトインガレージは、車を大切にする場所だけでなく、家族団らんにも使えます。車を出してしまえばそこに1つの部屋ができます。靴を脱がずに使える、内と外の中間的な空間です。子どもたちの遊び場にしたりBBQを楽しんだり、より豊かな休日を過ごせるはずです。

雨に濡れずに車から屋内への出入りができるので、大きな買い物をしても運び込むのが楽になるなど、ビルトインガレージは家事においてもメリットがあります。広いガレージ空間には洗濯物もたくさん干せるため、子育て中のママにも意外と人気です。

車への出入りを最短距離で済ませることができるのがビルトインガレージです。床の段差を車のステップに合わせてプラットフォームのようにつくることでバリアフリーになり、介護される方の労力も軽減できます。

ビルトインガレージ活用イメージ

ビルトインガレージには排気が必ず必要です。ガレージ内でエンジンをふかさないまでも、出入りの際に排出される排気ガスは専用の換気扇によって排出するようにします。

ビルトインガレージがあることで部屋数が減ると考えるのではなく、ガレージのメリットを生かした使い方を工夫しましょう。ガレージも1つの部屋と考えれば、デメリットはメリットになります。

木造の場合、大空間をつくる際にどうしても構造的な梁の限界があります。しかし、建物全体の構造バランスを考慮して適切な場所に適切な補強を施した設計をすれば問題ありません。

ガレージの出入り口はシャッター、オーバースライダー、引き戸、開き戸などさまざまですが、いずれも気密性は低いのが特徴です。したがって屋外と屋内の仕切りをどのようにするか考慮する必要があります。たとえばガレージとそれ以外の部屋との境にガラス戸をつけるなどして、気密性を取り入れながらも一体空間となるような工夫が必要です。

ビルトインガレージが費用的に特別高くなることはありませんが、ガレージドアの部分だけはほかの部屋と比べて増額になります。逆に床がないため、床の材料費や工事費がカットされます。

 

法的には内装制限がかかりますが、天井と壁を一般的なプラスターボード9.5mm+ビニルクロスなどの準不燃材料でつくれば問題ありません。

狭小地に建てた狭小住宅の事例です。ガレージをリビングの延長として積極的に使っています。空間を最大限に利用するため吹き抜けにし、間取り図にはありませんが小屋裏も活用しました。ガレージ壁面にプロジェクターで映像を投影することにより、大画面での映画観賞が可能!

 

ガレージに車がないときにはテーブルを出して、習い事の教室やワークショップに使われています。大きなガレージ空間は、人を呼ぶのに最適なスペースです。

間取り図(一部)

ガレージハウスイメージパース

ガレージハウスイメージパース

平屋は1階にすべての部屋を配置しなければいけないので、狭小地には向いていないかもしれません。ましてやガレージをビルトインしてしまうとその分、生活空間が圧迫されるのではないかと考えがちです。ただ、これまでに述べてきたようにガレージを部屋として積極的に活用することでデメリットはメリットに変わります。車好き、バイク好きの方にとってはもちろん最高の趣味空間になり、そうでない方も活用アイデア次第で魅力的なライフスタイルを送ることができます。
ガレージハウスを身近なものとして住まいづくりの選択肢に加えてみませんか。

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