日本人にとって和室という空間はなじみ深く、新築住宅においても“和室をつくりたい”と考えている方もいるかと思います。

イグサの香りや日本らしい空間を演出してくれる畳のある和室は、リラックススペースとしても有効です。そこで今回は、過ごしやすい空間にすべく、和室をつくる際のポイントについて紹介します。

 

自分が思い描く理想の和室をつくるためにはまず、ポイントを押さえておきましょう。

 

畳のある和室をつくるうえで大切なことは“完成をイメージすること”です。どのような雰囲気の和室にしたいのかによって、畳や壁紙の色が変わってきます。畳の色は、定番の若草色や銀白色をはじめ、青や黒、灰色など豊富なカラーが販売されています。

 

完成イメージを基に、畳やへりの色を決めてみましょう。そのうえで、畳に合った壁紙を選び、色を合わせることで、一体感のある和室をつくることができます。

 

例えば、洋風な住宅にいかにも古風な和室があると、違和感を覚えます。

 

そういった場合にはモダンなイメージの和室とし、扉はふすまではなく木製のものにしたり、縁なし半畳畳やデザイン畳を採用したりするなど、住宅全体をイメージし、統一感のある仕上がりになるように工夫しましょう。

 

和室をつくるのであれば、押入れの設置も併せて検討してみましょう。布団やまくらなどの寝具のほか、扇風機やヒーターといった季節用品などの収納スペースにあてることもできます。

 

畳は色だけでなく、性能面でもさまざまな種類のものが販売されています。和室を子どもの遊び場として使用するのであれば吸音性や衝撃吸収性に優れた畳、茶室として使用するのであれば撥水性に優れた畳がおすすめです。

 

また、来客用として使用するのであれば、畳の最大の特徴でもある“香り”にこだわってもいいでしょう。

 

畳は、調湿機能や消臭効果に優れているため、何かとメリットに感じられることもあるでしょう。しかし、気温と湿度が高い状態が続き、汚れが畳に付着していると、その性質上、カビが生えやすくなります。

 

畳の定期的なお手入れはもちろんですが、和室に窓を設置するなどして通気性を確保しておくといいでしょう。

 

一見、メリットが多いように思われる和室ですが、デメリットもあります。メリットのみならずデメリットについても把握したうえで、和室をつくるかどうかを検討しましょう。

 

・使用用途が豊富

 

和室をつくる最大のメリットは“使用用途が豊富”であることです。畳からの独特な香りには、樹木が発散するフィトンチッドという芳香成分が含まれており、リラックス効果が期待できるためくつろぎスペースとして利用してもいいでしょう。

 

また、クッション性に優れた畳を使用して、子どもの遊び場として活用してもいいでしょう。走り回って転んでしまっても、フローリングに比べて衝撃は少なくて済みます。

 

さらに、客間として利用ができ、座布団を出せば応接間にもなり、布団を敷けば来客者の寝室としても使用できます。

 

・調湿機能に優れている

 

畳に使われる主な素材はイグサですが、このイグサは湿度を調整してくれるものとして、広く知られています。湿度の高い日であれば、畳が空気中の水分を吸収してくれて、湿度の低い日であれば吸い取った水分を放出してくれるのです。

 

ただし、先ほども紹介したように、こまめに掃除とお手入れを行わなければカビの発生原因となってしまうので注意しましょう。

 

・断熱性能に優れている

 

空気を含んだものは、熱を伝えにくいという特徴があります。イグサだけでなく、古くから畳床に使用されるワラの内部はスポンジ状になっているため、畳は多くの空気を含んでいます。

 

それにより、外部の温度環境に左右されにくくなり、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせる環境をつくってくれます。

・定期的な畳替えが必要

 

 

畳は、使用や時間の経過に伴って劣化していきます。一般的に新品の畳を使用して、約3~5年が経過したタイミングで畳表をはがし、裏返して畳床に貼り直す“裏返し”を行います。

 

さらに、裏返しから5年ほど経過したタイミングで畳表を新しく交換する“表替え”を行います。そうして畳を使用し始めてから10~20年が経過し、畳床が傷んできたら畳をすべて交換する“新畳”を考えましょう。

 

畳替えにかかる費用は、決して安くはないですが、畳のメリットを最大限に生かすためには、定期的な張替えが必要です。

 

・手入れが必要

 

現在販売されている畳の中には、撥水効果に優れている畳もあると紹介しました。しかし、通常の畳はフローリングに比べると、飲み物をこぼしてしまえばシミになりやすく、カビも生えやすいです。

 

特に、ペットを飼っている家庭では、畳の劣化スピードも早く、ダニも発生しやすいため、しっかりとした手入れが求められます。

 

和室は、ポイントを押さえることで、快適で便利な空間にできます。まずは和室をどんな目的でつくるのかを明確にして、メリットやデメリットを理解しておきましょう。これらを理解しておくことで失敗を防ぐことができます。

 

今回紹介した内容を参考に、自分が思い描いている理想の畳のある和室をつくってみてはいかがでしょうか。

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