「40~45坪の土地」と聞いて、広いのか狭いのか、どのくらいのスペースなのかをすぐに想像できる方は少ないと思います。また、その土地に、実際どのような大きさの家を建てることができるのでしょうか。

今回は具体的なイメージがわかないという方に向けて、40~45坪で建てられる家のイメージについて紹介します。

平均的な注文住宅の広さは約38坪

 

住宅金融支援機構が発表した「2018年度 フラット35利用者調査」によると、注文住宅における床面積の全国平均は126.8m2です。

 

1坪が約3.3m2であることから、126.8m2を坪数で表すと約38坪となります。40~45坪(約132m2~148.5m2)あれば少し余裕を持って家づくりができそうです。

小さな子どものいる家庭なら4~5人でも十分な広さ

 

40~45坪という広さについて、国土交通省が公開する「住生活基本計画(全国計画)」の“一般型誘導居住面積水準”をもとに考えてみましょう。

 

都市部以外の一般地域における戸建て住宅にて多様なライフスタイルに対応するためには、2人以上の世帯の場合、「25m2×世帯人数+25m2」の式により算出された住宅の面積が必要とされています。

 

単純に、この式に当てはめると、40~45坪の場合の世帯人数は大人4~5人向けということになります。

 

子どもがいる場合は、以下のとおりカウントします。そのため、子どもが小さいうちはよりスペースに余裕を持って生活できる広さといえるでしょう。

 

・3歳未満:0.25人
・3歳以上6歳未満:0.5人
・6歳以上10歳未満:0.75人

建ぺい率で土地面積の何割を使えるかが変わる

 

ただし、注意すべき点として、40~45坪の土地全体に家が建てられるというわけではありません。土地には建ぺい率という規定があり、その土地に対して、家を建ててよいとされる建築面積の割合が法律によって決められています。

 

例えば、40坪の土地の建ぺい率が50%だった場合は、20坪(約66m2)までの範囲が家に使える面積であることがわかります。

 

建ぺい率は、自治体やその土地に設定されている用途地域ごとに30%から80%の間で決められています。土地の購入を検討する際は、土地全体の広さと建ぺい率を確認し、その土地にどれくらいの大きさの家が建てられるのかをイメージすることが大切です。

容積率でその土地に建設できる建物の延床面積が変わる

 

建ぺい率とともに、“容積率“にも注意が必要です。容積率次第で、その土地に建設できる建物の延床面積が変わるため、建てられる家のイメージも変わってきます。

 

延床面積とは、床面積の合計のことです。2階建ての場合は、1階と2階の床面積を合わせた数字を指します。

 

例えば、建ぺい率が50%、容積率が80%と決められている場所で、40坪(約132m2)の土地を持つとします。すると、以下のようになります。

 

建築面積の上限=66m2
延床面積の上限=105.6m2

 

そのため、仮に2階建ての住宅を建てるとすると、次のようなイメージとなります。

 

1階を66m2とした場合、2階は39.6m2まで
1階を40m2とした場合、2階は65.6m2まで

最終的な建物の大きさは制限の組み合わせによって決定する

 

容積率もまた、用途地域によって50%から1300%の間で上限が定められており、さらに地区計画によって制限を受ける場合があります。また「道路」「隣地」「北側」による高さの制限、いわゆる「斜線制限」なども規定されています。

 

これらの制限と建ぺい率や容積率の組み合わせによって、最終的に建築可能な建物の大きさなどが決まります。そのため、指定された建ぺい率や容積率を上限まで使えないケースがあることも覚えておきましょう。

家を建てられる面積には、外構工事の分も含まれる

 

車をとめるガレージや物置、屋根・柱付きの玄関ポーチといった外構工事を行う際、この面積も建ぺい率で算出された家が建てられる面積のうちに含まれています。

 

先ほどの例を用いると、40坪の土地の建ぺい率が50%だった場合、20坪までの範囲が家に使える面積で、ガレージの設置を検討する場合は、その面積を家の面積と合わせて20坪の範囲内に収めなければならないということです。

 

“車が2台ほど駐車できるスペースが欲しい”、“ガーデニングがしたいから広めの庭が欲しい”など、外構にもある程度の面積を求める場合は、そのことを考慮して家の間取りを決めていき、それに合わせて土地を選ぶことが必要です。

家のプランを考える

 

40~45坪の土地で立てられる家のイメージについて紹介します。

2LDKで1室ごとに広々としたスペースを確保

 

部屋数を増やすよりも広々としたスペースを確保することが優先される場合は、2LDKで1室ごとにゆとりを持ったスペースを配置してみてはいかがでしょうか。

 

LDKを一体化することで家事などの作業効率もよくなり、家族で共有する時間も増えるうえ、子どもがいる家庭では家事をしながら遊んでいる姿を見守ることもできます。

◇シミュレーション

 

例えば、40坪で建ぺい率が50%の場合、20坪が使えるということになり、容積率が100%だと延床面積は40坪となります。

 

1坪は2畳程度なので、坪数の倍数が畳数となります。1階部分はリビング・ダイニングを12畳とすると6坪に、キッチンを6畳とすると3坪、玄関2坪、お風呂1.5坪、洗面所1坪、トイレ0.5坪で14坪となります。

 

2階の2部屋を8畳ずつとっても4坪、そこに収納3坪や階段2坪、廊下3坪、ウォークインクローゼット2坪(トータル14坪)などのスペースを足していきます。1階と2階部分の坪数は合わせて28坪となります。

 

また、追加でスペースを確保したい場合は、ロフトを設置すると収納スペースや子どもの遊び場としても活用できます。なお、前述のように、外構の面積も含まれるため、残り6坪でガレージなどを設置することになります。

 

6坪だと、駐車場1台分でおおよそ3.8坪なので、あとは最低限の余裕しかありませんが、駐車場は建築基準法で定められている容積率の緩和規定により、延床面積の5分の1を上限に、車庫部分の面積分を除外することができ、アプローチや小さな庭などをつくることも可能です。

駐車スペースを設けたい場合は、3階建てで1階スペースに駐車場を設置

 

車をお持ちの方はガレージの設置を検討している方も多いと思いますが、そうすると家に割ける面積が減ってしまいます。そんなときは、3階建てで1階スペースをビルトインガレージとして活用すれば、家に割く床面積を広めにとっても、駐車スペースを確保することができます。

 

上記同様、14坪程度を家の面積とする場合、1階部分も同じと考えると、例えば車3台の駐車スペースは11.4坪程度あればいいので、かなり大きな駐車スペースと玄関が構えられます。

 

このため、車やバイクが趣味である人にとっては、ガラス張りにするなど家のつくりによっては家の中から車を眺めることができたり、メンテナンス道具を置いて自由に車やバイクを触ることができたりと楽しいでしょう。

 

また、ビルトインガレージも駐車スペースであるため、建築基準法で定められている容積率の緩和規定により、延床面積の計算において、延床面積の5分の1を上限に、ビルトインガレージの面積分を除外することができることからも、居室に割ける面積が広くなります。

庭を設置しない代わりに屋上を設置する

 

庭をつくるスペースが割けない場合や居室に使う面積を広めに取りたい場合は、屋上を設置し、庭代わりとして活用するのもいいでしょう。

 

屋上では洗濯物を干すなど家事の一環で使用するのはもちろん、ガーデニングを楽しんだり、芝生を敷いて子どもやペットの遊び場にしたりできます。

 

庭全体の手入れが難しいというガーデニング初心者の方も、屋上の小規模なスペースでなら、気軽にチャレンジしやすいでしょう。

階段や廊下部分を、遊びや個人のスペースとして活用する

 

リビングや寝室、夫婦それぞれの部屋以外にもスペースを確保したい場合は、階段や廊下部分を上手に活用しましょう。

 

例えば、1階と2階をつなぐ階段に広めのスキップフロアを設置すれば、子どもの遊び場として活用できます。

 

また、廊下の小さなスペースに書斎やワークスペースを確保することで、別に大きなスペースを取って部屋をつくらずとも、個人の時間が楽しめる空間をつくることも可能です。

 

もし家全体が狭く感じるようであれば、1階と2階を吹き抜けにすれば、開放的で広々とした印象になります。

 

40~45坪の土地では建ぺい率や容積率にもよりますが、ある程度の広さを家の面積に割くことができ、庭やガレージなどの外構を整えることもできそうです。

 

土地の広さを活かし、どのような間取りや外構が望ましいか、家族みんなのイメージを共有し、家づくりにこだわってみましょう。

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