建築士さんに聞きました 建築費を抑える10のコツ 前編

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一級建築士
丹羽 修
住宅や店舗、集合住宅などの設計・監理、木造住宅の耐震診断を行う。「住む人の目線で考える」がモットー。
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LIFULL HOME’S
住まいの窓口 アドバイザー
首都圏にある各窓口で、「家を建てたい」という人々の思いに中立の立場で応える“家づくり相談”の専門家。
01
建築費を抑えるコツ

したいコト、必要なコトに
優先順位をつける

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全員が本当に必要なモノ、
したいコトを10個に絞る

建築費をおさえたいなら、まずはノートを1冊用意します。そこに、「どんな家(生活)にしたいか」を想像しながら自分たちの希望をひたすら書きましょう。そして、要望が出尽くしたら、「ここは夫婦で意見が一致する」というように情報に優先順位をつけていきます。

最終的に優先度の高いモノ・コトを上位10個まで絞り、リストアップしておけば、カタログや広告に惑わされず無駄のない家づくりに集中できます。

ただし、「個人の書斎が欲しい」など、必要性が不明瞭なコトでも、全員が納得するまで対話しましょう。リストアップや話し合いを怠り、“満足感”もなく支払う高額のローン以上に無駄なコストはないからです。

POINT

優先順位を考える前にハウスメーカーのショールームやカタログを参考にするのはNG! 見栄えの良い広告や流行に流され、余計な費用が発生しがち。

02
建築費を抑えるコツ

初めから全てつくらず、
住みながら家を完成させる

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長期的な視点に立った
現実的な設計プラン

「この空間を確保し、いずれ趣味の部屋に…」など、中・長期的な視点でのしたいコトに対して、最初から余計なスペースを作るとコストがかさむため、実際に必要になったときに対策を考えましょう。

また、「子どもが増えたとき用に1部屋…」など家族構成の変化を見越したスペース確保も避けます。一軒家であれば、増築や空間に仕切りを設けることも可能なので、家族構成の変化も含めて専門家に相談し、中・長期的な対応策を考えるといいでしょう。

「全ての夢をかなえた家にしたい」と、初めから完璧な状態を目指さず、実際の生活の変化に合わせ住環境も変えられるようにしておくと、総合的なコストカットにつながります。

03
建築費を抑えるコツ

床面積を減らして
コストカット

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なるべくコンパクトで広がりのある設計を

建築資材や工事の手間が増えれば、建築費が増えるのは当然。つまり床面積が広がれば建築費も増加するため、購入した土地全てに家を建てるのではなく、設計の初期段階では、なるべく小さめの床面積で予算を想定するといいでしょう。

例えば、真四角の家の角の一部を削り、2階部分をバルコニーにするだけでも、基礎工事費などがカットでき、数十万円単位で費用が変わることも。また床面積は狭くても、窓を大きくし空間を広く見せることも可能です。

もし、土地いっぱいに家を建てたいなら、ワンルームのような間取りにして工事費をカットする方法もありますが、広い面積での設計を後から小さくするには、時間も労力も必要になるため、床面積の広さだけにとらわれてはいけません。

POINT

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土地いっぱいに家を建ててはダメ! 床面積を抑えて設計すると、余った予算でお風呂を大きくするなど、一度あきらめた夢がかなうこともあります。

POINT

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「床面積が減る=家が狭くなる」わけではなく、窓を大きくしたり廊下をなくしたりと、部屋を広く見せる工夫は様々! 内装を圧迫感のない配色で統一するのも◎。

04
建築費を抑えるコツ

空間をドアや壁で
細かく区切らない

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カーテンで部屋を仕切り
不要な扉を減らす

低コストで家を建てる場合、ぜひ気にしてほしいのが“壁と扉”。もともと床面積を抑えた広くない空間を、壁や扉で区切ると小さな使い勝手の悪い部屋が増えて、工事費もかさんでしまいます。

特に子ども部屋を個室にしたいという要望は多いですが、子どもはある年齢に達すると昼間は学校などへ行くので、家には物が置けて寝るための空間があれば基本的に問題ありません。

さらに子どもが独立した後は誰も使わない無駄な空間となります。そういった状況を踏まえ、例えばこの図のように、子ども部屋に扉を設けず、カーテンなどで仕切りつつダイニングを子ども部屋と兼ねると、コストカットと家族構成の変化に柔軟に対応できる家づくりが可能です。扉一つなくすだけで約5万~10万円ほど差が出るので、こういった方法もぜひ検討しましょう。コストダウン効果は絶大です。

POINT

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パントリーなど収納スペースの扉を減らしたり、1・2階を吹き抜けにすることでもコストダウンは可能。施工会社により値段に差があるので要相談です。

05
建築費を抑えるコツ

家の形は凹凸を減らす

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シンプルなデザインで理想の暮らしを想像する

極端な話ですが、真四角の家よりも凹凸の多い家のほうが同じ面積でも作業工程や資材が増えるので費用も増えます。例えば、外壁ひとつつくるにも設置作業や内部構造がより複雑になるからです。

特に、家づくりで一番お金がかかるのが基礎や外壁、屋根などの「基本構造」。これらは構造が複雑であるほど費用が数十万円単位で跳ね上がるので注意しましょう。

ただし、家の形=デザインは、実際の暮らしを考える上で大切なことです。意図的に死角をつくり、周囲からの視線を遮ったバルコニーや縁側をつくるなど、生活の質を上げるという意味では、コストダウンとのバランスを慎重に考え、暮らしやすさも求めましょう。

POINT

イラスト

家の広さや大きさだけでなく“形”もポイント!

  • 出典:家を買Walker (KADOKAWA)
  • 取材・文 = 惠藤修平
  • イラスト = あきばさやか
  • 編集 = LIFULL HOME'S 編集部

(2019/09/20)

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建築費を抑えるための10のコツを、一級建築士の丹羽修さんに教えてもらいました。前編の今回は、優先順位を決め必要なモノを10個に絞る。長期的な視点で、住みながら家を完成させる。床面積を抑えて設計し、部屋を広く見せる工夫をする。空間をドアや壁でなくカーテンで区切り、不要な扉を減らす。凹凸を減らすシンプルなデザインにするなどの工夫を紹介しています。是非真似したいテクニックは必見です。理想の住まいづくりや間取り決めの参考にしてみてください。 | 住まいのお役立ち情報【LIFULL HOME'S】

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