新築で家を建てる過程において“上棟”(じょうとう)という作業があります。上棟が無事完了したことを祝して“上棟式”というお祝いが行われるほど、上棟は家づくりにおいてとても重要な作業とされています。

ここでは、そもそも新築の際の上棟とはどのようなことを指すのか、また上棟式の内容について解説します。

上棟とはなんなのでしょうか?

上棟とは、住宅の建築において、柱や梁など建物の基本構造が完成し、家の最上部で屋根を支える“棟木“(むなぎ)と呼ばれる木材を取りつけることを指します。地域によっては、棟上げ(むねあげ)、建前(たてまえ)、建舞(たてまい)などとも呼ばれます。

 

基本的には、木造軸組み工法以外に「上棟」という作業自体はありませんが、鉄骨構造などでも基本的な骨組みが完成した場合を上棟として扱うこともあります。

 

また、上棟は骨組みを組み上げた段階を指すこともあれば、きちんと屋根が完成するまでを指すこともあり、地域によって上棟の意味や作業範囲が異なる場合があります。

雨の場合は中止になることがある

上棟を行う日にかなりの雨量が予想される場合など、天気予報の状況によっては上棟が中止になるケースもあります。

 

またその際、“柱・棟・梁が雨に濡れると家の強度に影響が出るのでは…”と思われるかもしれませんが、木材は雨に濡れてもまた乾燥すれば元の状態に戻るので、一時的な雨による影響は心配しなくても大丈夫です。

大工さんをねぎらい、親睦が図れる”上棟式”

上棟式とは、上棟までの工程を終了した段階で執り行う行事のことです。

 

もともとは住宅の骨組みが完成した際に、工事が無事に進んだことへの感謝と、これから完成に向けて工事がうまくいくように祈願する意を込めて行われていました。

 

そのため、上棟式は地鎮祭と違って神主は呼ばず、棟梁に仕切ってもらうのが一般的とされています。

大工さんと施主の親睦が図れる機会でもある

上棟式は、施主と工事を担当する大工さんや職人さん、工事関係者で行う式です。現在では建物が無事に完成することを願うことを前提として、施主側と大工側の親睦を深めるためのきっかけとして行う方もいます。

 

家を建てるうえで、施主側と大工側の双方の考え方を合わせることは大切です。上棟式をきっかけにコミュニケーションがとりやすくなれば、今後の家づくりに対してお互いに意見が言いやすくなり、よりよい家づくりが行えるようになるでしょう。

上棟式の内容

上棟式の進行は地域によって異なりますが、一般的に棟梁が棟木に幣束(へいそく:神に供えるささげもの。木や竹でてきた幣串に紙垂を挟んだものが一般的)を立てて破魔矢を飾り、建物の四方に酒、塩、米をまいてお清めをします。

 

その後、施主の挨拶や工事関係者の紹介を行い、施主より工事関係者にお酒や料理を振る舞います。また、上棟式では施主から職人さんへご祝儀を渡すこともあります。

上棟式に必要なもの

上棟式では塩やお神酒、米、おもてなしのための料理や飲み物などを施主側が用意しておきましょう。地域によっては餅やお菓子を用意してばらまくこともあります。

上棟式を行わないケースは?

昔は正式な儀式として上棟式が行われていましたが、現在は人件費がかかることや、わざわざ大工さんや職人さんたちに日程調整をしてもらう必要があることから上棟式を行わないケースも増えています。

 

ただ、大工さんたちに直接感謝を伝えたり、親睦を深めたりできる機会は限られているので、上棟式でなくても、お茶やお菓子を差し入れて距離を縮めるのもいいでしょう。

ハウスメーカーの場合は一度確認してみよう

ハウスメーカーを通して施工した場合にも、上棟式を行わないケースは多いです。上棟式の話が出なければ、自分から話を出さなくてもいいですが、不安な方は“上棟式をやったほうがいいのか”“ご祝儀を渡したほうがいいのか”などについて、ハウスメーカーに一度確認をとってみましょう。

 

ただし、上棟式はあくまでも施主が大工さんや職人さんをねぎらうものなので、ハウスメーカーに必ず断りを入れなければいけないわけではありません。

上棟式は、ただの新築を建てる中での作業ではなく、大工さんたちとコミュニケーションをとるためにも重要なものです。

 

自分の家を建てるために頑張ってくれている大工さんたちをねぎらうために、上棟式ほどかしこまった式でなくとも、差し入れなどをして感謝の気持ちを伝えるのもいいでしょう。

 

今後よりよい家づくりを行うためにも、上棟をきっかけに、大工さんとコミュニケーションをとってみてはいかがでしょうか。

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