木造住宅とはその名のとおり、建材に木材を使用した住宅のことで、日本では古くから用いられてきた主要な建築構造です。現在においても、鉄骨系の住宅が増える一方で、木造住宅は変わらず選ばれ続けています。

しかし、そんな身近な存在であるがゆえに、どんな機能や特徴を持っているのかよく知らない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、新居として木造住宅の購入を考えている方に向けて、木造住宅の特徴や注意点について紹介します。

そもそも、木造住宅とは、土台や壁、柱といった構造体に木材を用いた住宅のことです。

 

木材には、杉やヒノキが採用されることが多く、木々のほのかな香りが立つのも木造住宅ならではの魅力です。

日本の一戸建てのほとんどは木造住宅

日本には昔から木材が豊富に存在していたことに加え、寺社仏閣の建立が盛んになったことから木造建築技術が発展し、住宅にも木造建築が採用されるようになりました。

 

現在も国内のほとんどが木造住宅であり、日本の一戸建て住宅の約9割(※)を占めています。

 

※参照:「平成30年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計結果」 / 総務省統計局

木造住宅の寿命は約30年?

「木造住宅の寿命は約30年」という言葉を耳にしたことはありませんか? 国土交通省のこれまでの公表データによると、木造住宅の寿命は30年程度といわれています。

 

これは木造住宅の場合、劣化が見られるとリフォームよりも建て替えを選択するケースが多く、他の住宅に比べると建て替えるまでの年数が短いためです。

 

設計方法や生活による影響で建物の寿命は大きく変わるので一概には言えませんが、目安として覚えておくといいでしょう。

木造住宅には、たくさんのメリットがあります。

コスト面

木造住宅の場合、木材を使用して構造体をつくるため、構造体が軽く、基礎工事にあまり手間がかかりません。

 

鉄骨系の場合、あらかじめ構築材に耐火処理や防錆処理を施す必要がありますが、木造住宅は木材自体の種類や厚みによってある程度の耐火効果を発揮できるため、下処理が比較的簡単に済みます。

 

このように構造体が軽く、下処理が簡単に済むことから、建築費用を抑えることができます。

木造ならではの落ち着きのある空間

木造住宅の大きな魅力といえば、自然素材に囲まれた落ち着きのある空間です。

木造住宅には香りや視覚による癒やし効果があるといわれています。天然の木材を使用することで自然の魅力溢れる空間となり、あたたかみのある家づくりができます。

調湿効果がある

木材には調湿効果があると考えられています。室内の空気が乾燥すると、木材中に蓄えていた水分を空気中に放出し、乾燥をやわらげてくれます。

 

一方、湿気の多い時季は、空気中の水分を木材が吸い込み、湿気を緩和させるため、結露やカビの発生を抑えることができます。

木造住宅にはうれしいメリットが多い半面、デメリットもあります。木造住宅を検討する際は、デメリットもしっかりと把握しておきましょう。

鉄骨系に比べて強度や耐久性が低い

大きなデメリットとして挙げられるのが強度や耐久性の問題です。高い耐久性を誇る鉄骨系の住宅に比べると、木造住宅は強度が低く、耐震面や耐久性も低いといわれています。

 

しかし、構造体自体への影響が出る前に対処するなど、定期的なメンテナンスや住み方によって対策をとることはできます。

職人の腕によって施工や仕上がりにばらつきが生じやすい

新築で木造住宅を建てる場合、木材を現場に運び、その場で組み上げて建築していきます。木材によっては工場で加工しきれず、細部は現場で職人が直に加工することもあります。

 

規格寸法はある程度決まっているものの、基本的には現場で加工し、そのまま施工となるので、職人の腕や施工会社の方針によっては、施工方法や品質、住宅の仕上がりにばらつきが生じることがあります。

 

そのため自分が満足できる木造住宅を建ててくれる施工会社や職人選びが重要となります。工事期間中から積極的に現場へ足を運ぶようにして、気になることは直接伝えるようにしましょう。

シロアリなどの害虫被害を受けることもある

天然の木材を構造体に用いるため、シロアリなどの害虫被害が生じることがあります。定期的な防蟻(ぼうぎ)点検や薬剤散布など、日頃からメンテナンスを行い、構造体へ侵食させないための対策をとるように心がけましょう。

自然災害によって劣化しやすい

鉄骨系の住宅に比べて、自然や気象による災害を受けやすいというデメリットがあります。特に、近年多く見られるのが台風による被害です。

 

しかし、被害を受けたときに、ほかの住宅構造に比べて修理がしやすいというのは木造住宅のメリットのひとつです。可能な限り被害を防ぐためにも、新築の場合は基礎工事の段階で、災害対策も視野に入れておきましょう。

燃えやすい

木造住宅には木材を使用しているため、火災などで燃えやすいのは事実です。しかし、万が一のことを考え、木造住宅では、火事を含めた災害が発生したときに脱出できる構造を用いています。

 

木は表面が炭化しても、内部まで火が燃え進むには時間を要します。木が完全に炭化する前に避難ができるよう、ある程度の時間を稼げるような構造を考えるハウスメーカーも多く存在します。

 

耐火性に関しても、木材の種類や施工方法により異なるので、事前にハウスメーカーなどに相談しましょう。

木造住宅では日本人になじみ深い木材を使用していることから、自然の効果を感じられる落ち着きある住まいが手に入ります。

 

コストが抑えられるなどメリットは豊富ですが、木材の性質上、耐久性や害虫問題などデメリットも存在します。木造住宅を検討する際は、メリットとデメリットの両方を理解したうえで判断するようにしましょう。

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