憧れのマイホーム。誰もができるだけ安く、しかし満足のいく家を建てたいと思うのは当然です。そのために意識するとよい4つのポイントをご紹介しましょう。

① 家の形をシンプルにする
② 間取りをシンプルに(間仕切りを少なく)する
③ 設備、仕様のスペックを最低限にする
④ 建築会社の見極めをしっかりする

それぞれの詳しい説明は後述します。ここでは、家の本体価格がどのように決まっているのか見てみましょう。家の本体価格は以下の公式によって導きだすことができます。

 

家の価格は、スケルトン状態の家の枠組みに、仕切るための壁、それに造作やその他の設備を付け加えていくことで弾き出されます(厳密にいえば細かい要素も含みますが、おおよそはこの公式で算出できます)。また、発注する会社や材料の違いなどによって値段が上下します。4つのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

 


もっともシンプルなのは総2階建て家の形をシンプルにしようとは言ったものの、どういう形にすればいいのでしょう。一番お金のかかりにくい家の形は「総2階建ての家」となります。総2階建ての家とは、四角い箱の形をしたシンプルな外観の家のことです。一般的に建物は複雑な形よりもシンプルな形のほうが安く建てることができます。家の形が複雑になるほど価格が高くなるのです。たとえば、角が多く、凹凸があればあるほど壁の量や柱の数が増えることになり、それに伴い必要な材料も増えます。結果として家の価格が上がってしまうというわけです。

 

屋根の形をシンプルにするのもコツ

 形が複雑になれば、コストが上がるのは屋根にも言えることです。屋根には寄棟(よせむね)、切妻(きりづま)、片流れ、陸屋根(ろくやね)などの種類があります。このうちで寄棟は棟の数が多くなるので施工費や材料費が膨らんでしまいます。寄棟、切妻、片流れ、陸屋根の順番でコストが安くなっていきます。お金のかからない家を建てるなら、片流れ屋根やや陸屋根にすると工事費はダウンするということです。

 

 

 

実は総2階建ての家は、1番コストが低いだけではなく、耐震性、断熱性、機能性にも優れた家の形なのです。一番家を安く造れる形は、総2階建てにし屋根の形を切妻屋根か片流れ屋根にすることです。しかし、外観がシンプルすぎる印象になる可能性もあることを、認識しておきましょう。


家は、間仕切りの数を少なくすることで安く建てることができます。極端な話、間仕切りがほぼない家にすれば、一番安い家が出上がります。

では、どうして間仕切りを減らすとコストダウンすることができるのでしょう。間仕切りを作るということは、つまり家の中に壁を作るということです。壁を1つ作るにしても、さまざまな材料が必要となるほかに職人の手間も発生し、それに伴いコストは上昇します。そのため、工事費や材料費、ドアの費用、人件費などがかかります。ただし、壁が減りオープンな空間ができると、冷暖房効率が悪くなるので注意が必要です。また、お風呂も洗面所もキッチンもトイレに到るまですべてが筒抜けの家になってしまうのは、現実的には考えにくいものです。

 

上下階の壁の位置を同じにする

家の構造上、上下階の壁の位置を同じにすると非常にバランスが良いため、材料を最小限に抑えることができ、建物の強度も増します。そればかりでなく材料が少なくなるのでコストダウンにもつながります。1・2階の壁の位置が違うと「梁」と呼ばれる構造材が大きくなります。梁を大きくしないと家の強度が保てなくなってしまうためです。壁の位置を同じにすることで、梁のコストもカットすることができるのです。

 


住宅設備や建材は、商品の種類が非常にたくさんあります。機能面はもちろん、サイズやデザインなどにより費用は大きく変化します。こだわればこだわった分だけ、費用がかかってくるのが、この設備や建材のグレードです。面積が広い建材や壁材、窓など、グレードアップを図るごとに費用は大幅に変化します。たとえば、床材ひとつをとっても、カーペットタイルなどの繊維系床材、クッションフロアなどのビニル系床材、一般的にフローリングと呼ばれる木質系床材、コルクタイルや大理石などの天然素材まで種類は豊富です。そして、グレードアップするほど、価格は何十倍、何百倍に膨れ上がるのです。

 

注文住宅では作り付けの家具等を提案されることもあります。そのほうが統一感が出ておしゃれに見えますが、作り付け家具はハイコストになることが多々あります。キッチンの備え付け家具は必要ですが、それ以外の家具(TVボード、パソコンデスク、ダイニングテーブル等)は、同じクオリティでも既製品のほうが割安なことが多いようです。

 

水回り設備の種類も豊富で選択肢が多く、グレードにより価格が大きく変わってしまう分野です。クオリティだけでなく、配置に関しても影響します。水回りの設備は、集中して設置したほうが配管を短くできるため、その分だけ家の価格を抑えることができるという特徴があります。さらに、水回りの設備と道路との距離を近くすることで、引き込みが短く済むので、コストを抑えられます。壁の位置と同じく水回りの設備も上下階で同じ位置に集中して置くと、コストダウンが図れます。

 


マイホーム建築でパートナーとなるのが、建築会社です。いかに上手に会社選びをするかが、コストを抑えて満足のいく家を建てる秘訣となるのは間違いありません。

たとえば、手始めに住宅展示場に行かれる方が多くいるかと思います。そして気に入ったモデルハウスのハウスメーカーに依頼しようと考えている方もいらっしゃるでしょう。しかし、住宅展示場にある家をそのまま造ってもらおうとすると、実は、自分の予算から遠くかけ離れた価格になってしまうことも多いのです。住宅価格の表示方法には規制や法的な決まりがなく、表示されている価格も目安でしかありません。坪いくらで計算しているのかが会社によって違うことが数多くあるのです。

 

建築会社を選ぶにあたっては、まずは自分がどんな家を建てたいかを話して、各社に見積もりを出してもらうことが大切です。その結果、一番安いところを選ぶのではなく、たとえば、坪単価にはどこまでの諸経費が含まれているのか、設備や建材などはどこまで希望を汲みつつ安く抑えてくれているかなどを判断する必要があります。何よりも、腹を割って話せる相手かを見極めることも大切です。

 

 

スケルトン

基本的に家の価格は、簡単に言うと、スケルトン状態の家に、間仕切りを足した数と、その他設備によって弾き出されます。つまり、コストカットを望んでいるのであれば、家の形をできるかぎりシンプルにします。さらに間仕切りを少なくするほかに、設備や素材など安いものを使うことがポイントです。

 

ただし、ただ安くするだけでは、注文住宅で家造りをする意味がありません。予算を削った分だけ、お金をかけるところには、お金をしっかりとかけるという考え方が大事になります。さらに建築家や設計士さんをはじめ、良い会社と出合うことで思いもしなかった提案をしてくれることもあるかもしれません。特に家造りのはじめのうちは、さまざまな会社へカタログを請求するなどして情報を集めるといいでしょう。

 

みなさん、より良い住まいにするためにも、しっかりした下調べ、しっかりした準備を心がけましょう。

公開日: