最新の地図と古地図を比較してみよう

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日本の正確な地図が出来たのは
200年も前にさかのぼります。

日本の正確な地図が初めて登場したのは今からおよそ200年前。江戸時代の測量士、伊能忠敬(※1)によって17年かけて作成されました。近年はインターネット・スマホの普及により、ルート案内やグルメガイドなどで毎日のように地図を利用している人も多いのではないでしょうか。
街並みや地形は日々変化しているため、住宅地図の場合、都市部は年に一度、それ以外の地域も2〜5年に1度くらいのペースで更新されています。
住まい探しの際には、最新の地図(※2)と「古地図(こちず)」を見比べるのがおすすめ。街の様子が大きく変化していることがわかるでしょう。

※1 香取市役所 伊能忠敬記念館「伊能忠敬とは」(2016年2月1日) 
※2 ゼンリン「ゼンリン住宅地図」 

古地図はどこで見られるの?
古地図とは、作成された時代が古い地図のこと。いつの時代からを「古」と呼ぶのかについて具体的な定義はありません。
古地図は国土交通省などのウェブサイトで閲覧することが可能で、そのほか地域の郷土資料館・博物館・図書館などに収蔵されていることもあります。

古地図から地形や地名の変化が分かる

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時代とともに地形も変化していきますが、
地盤の強さに影響するなど注意したい
ポイントもあります。

現代の地図と古地図を見比べると、新しい道が開通したり、新しい建物が増えたりしているほか、地形や地名の変化に気付くはずです。
地形については、江戸時代の古地図を見ると、東京湾の海岸線が大きく変化していることがわかります。
かつては現在の皇居のすぐそばまで浅瀬が広がっていましたが、徳川家康が江戸城に入城して以来、大規模な土木事業が行われました。
例えば、現在の千代田区・駿河台にあった「神田山」という丘陵を切り崩し、その土砂で現在の品川区・日比谷の「日比谷入江」を埋め立てるという工事が行われました。
現在の東京都江東区・中央区や千葉県浦安市は江戸時代前まではほとんどが海の中でした。埋め立て工事は日本各地で現代まで続き、国土のうち0.5%は埋立地と言われています。
埋立地は内陸部に比べ地盤が弱い事が多く、適切な地盤改良工事が行われていない住宅は、地震などの際に地盤沈下や液状化現象が起きる可能性があるので注意が必要です。
出典:国土交通省 国土地理院「面積調でみる東京湾の埋め立ての変遷と埋立地の問題点」(2013年)

地名ががらりと変わっているのはなぜ?

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地名から分かる土地の特徴は
どのようなものなのでしょうか。

地名からは、その土地の特徴を知ることが可能です。例えば「丘」「山」「台」などが付く地名は高台や丘陵、「池」「津」「沼」「沢」の付く地名は水辺であったことを示します。

さて、古地図の地名にも注目してみましょう。古くから変わらない地名のほか、当て字で漢字が少しずつ変化した地名などもありますが、古い名前とは全く関連のない地名に変わっているケースもあります。
地名ががらりと変わる理由に多いものが、戦後のニュータウン開発。
不動産価値を高めるために、垢抜けない印象のある地名を、華やかで親しみやすい地名にした事例が多いようです。
ただ、このような町名変更に関しては、土地の特徴が分かりづらくなることから「むやみに地名を変えるのは好ましくない」という声もあります。

過去の災害を示す地名も

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一見災害に関係なさそうでも、
当て字に変化している場合もあるので
注意して見てみてもいいかもしれません。

日本は災害の多い国と言われており、そのひとつが水害です。日本は世界的にも降雨量が多く、世界平均の約2倍の雨が降ります。
しかも、そのほとんどが梅雨と台風の時期に集中していることから、短期間での豪雨による土砂崩れが起きやすいのです。
また、土地の高低差の割に内陸部から海までの距離が短く、大量の水が急勾配の川を一気に流れるため鉄砲水や洪水が起きやすいという特徴もあります。
そのため、日本各地に過去の災害を示す地名が多く残っているのです。

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普段から防災を意識した
選択や準備をしましょう。

水に関連の深い土地は、さんずいの付く分かりやすい漢字が用いられた地名のほか、読みに特徴が隠れているケースもあります。
地すべりや土砂崩れが合った場所を意味する「欠き(かき)」「崩(くえ)」は、「柿」「久江」など、ほかの漢字が当てられていることがあるようです。
また、「大貫、抜」「鑓(やり)」「梅(うめ=埋め)」などが付く地名は、鉄砲水が起きる場所を指すと言われています。また、「蛇」は鉄砲水や土石流そのものを指すと言われています。
鉄砲水とは、ふだんは水の流れが少ない川や枯れたような川でも、ひとたび上流で大雨が降るとせきを切ったように大量の水が押し寄せる水害です。

もちろん、水に関する地名の場所すべてが危険で、そうでない場所は絶対に水害が起きないというわけではありません。各市区町村では、洪水・高潮・津波など災害の種類ごとのリスクを地図上で色分けした「ハザードマップ」を提供しているので、合わせて確認すると良いでしょう。
出典:国土交通省「水害対策を考える」(2004)

「ハザードマップ」はこちら▶ 「国土交通省 ハザードマップポータルサイト」

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(2017/09/28)