トップランナー制度とは?

住宅に関わる機器もトップランナー制度の対象です
住宅に関わる機器もトップランナー制度の対象です

トップランナー制度とは「省エネ法」として知られる、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」の「機械器具等に係る措置」にて定められたものです。
1997年に開催された「COP3(コップスリー:気候変動枠組条約第3回締約国会議)」で京都議定書が採択されたのを機にトップランナー制度が採用されました。

製造業などへ対象となる機器のエネルギー消費効率の努力義務を規定することで、二酸化炭素の排出量を抑えて、省エネルギー化を図ることを目的としています。それぞれの機器で最も優れた消費効率の性能を基準とすることから、「トップランナー制度」と名付けられています。
基準を達しないメーカーは、製品の販売を禁止されることはありませんが、社名の公開や罰金といった措置がとられることもあります。

トップランナー制度の対象機器は幅広く、乗用車や貨物自動車をはじめとして、家電ではテレビや冷蔵庫、炊飯器、電子レンジといったものです。住宅建設に関連する対象機器では、サッシや複層ガラス、断熱材のほか、ガス温水機器や電気温水機器、ガス調理機器や照明器具、電球形 LED ランプ、エアコンなども挙げられます。

トップランナー制度のメリットとは

トップランナー制度はメーカー間の省エネ効率の開発競争を促します
トップランナー制度はメーカー間
の省エネ効率の開発競争を促します

トップランナー制度とされる前には、「平均基準値方式」がエネルギー消費効率の基準値の決め方に採用されていました。しかし、製造業などのヒアリングに基づいて数値が決定されるため、目標値が低く抑えられやすい傾向にありました。トップランナー制度では、基準値の策定に時間を要しないこともメリットに挙げられます。

トップランナー制度によって、メーカー間の省エネ効率のよい製品の開発への競争を促し、市場で販売される全商品の省エネルギー化が進められています。省エネルギー目標をクリアした段階で、次の省エネ基準が設定されるため、継続して省エネ化が進められていくことが期待できるのです。

店頭で省エネ製品の販売促進が行われれば、消費者が市場に出回っている商品への買い替えを行うだけで、省エネ化が進むこともメリットがあります。メーカー側は製品開発には費用を要しますが、消費者の省エネへの関心の高まりから、省エネ性能の高い製品への購買意欲が高いことが下支えとなっています。

住宅における「トップランナー基準」とは

トップランナー制度は消費者にもメリットのある制度です
トップランナー制度は消費者にも
メリットのある制度です

省エネ法では、2009年の改正で「トップランナー基準」といわれる「住宅事業建築主の判断の基準」も定めています。建売住宅事業者のうち、年間150戸以上を供給する会社は一次エネルギー消費量の基準達成率平均が100%を下回らないように努力することを求められます。国土交通省への達成率の報告義務や罰則規定が設けられており、大手建売事業者では、ほぼ達成されています。

トップランナー基準で評価の対象となるものは、外壁や窓等の断熱性能に加えて、冷房設備と給湯設備・換気設備・照明設備です。テレビや冷蔵庫などの家電や調理機器は対象とならず、太陽光発電設備を設けると、一次エネルギー消費量の算定で考慮されます。

トップランナー基準は住宅性能表示では等級4に該当し、住宅金融支援機構のフラット35では、金利優遇が受けられるフラット35Sの適用対象です。トップランナー基準に該当する住居の購入は、消費者にとってもメリットがあるのです。

省エネ性能を重視した住まい選びを

これからの住宅は断熱性が問われてくるでしょう
これからの住宅は断熱性
が問われてくるでしょう

省エネ法による「平成25年省エネ基準」は2015年10月に完全施行されましたが、住宅に対する強制力はなく、政府によって2020年までの義務化が進められています。

しかし、前述のように建売住宅ではトップランナー基準に合致した住宅の販売が進み、ハウスメーカー各社でも2020年の義務化に向けて、新しい省エネ基準に合致した商品が展開されています。

日本ではこれまで、省エネ基準が低いうえに強制力のない努力義務にとどまっていたことから、先進国と比較して住まいの断熱性能が劣っている傾向にあります。暖房を使う期間が短いという事情はあるにせよ、地球環境だけではなく、光熱費などのランニングコストを考えれば、断熱性能が高い住宅にすることはメリットがあります。

住まいの資産価値という観点からも、今後省エネ基準への適合が進むと、基準を満たさない家は資産価値が劣ると評価されることが想定されます。今後の住宅の購入では、「平成25年省エネ基準」を満たすことを住まい選びの判断基準の一つとしましょう。


住宅・建築物の省エネルギー基準 平成25年改正のポイント

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(2016/07/29)