一戸建てを買うとき、耳慣れない言葉に出会うことがある。「住民協定」もそのひとつ。これは文字通り「住んでいる人たちによる決められた事」。なんとなくゆるい「決まり」のように思えるが、その効力は意外に大きく、規制に悩まされることもある。

住民協定は土地に対する決まりとして登場することが多い。例えば、建売住宅を買うとき、「この一帯の土地は、住民協定により分筆不可となっています」とか、「この場所は、住民協定により、庭木の手入れを怠ってはいけません」などと説明されることがある。

 

分筆というのは、一つの土地を二つ以上に分けて持ち主を分けること。広い邸宅が建っていた場所を二つに分けて兄弟の家を2軒建てる。もしくは半分の土地を使って建売住宅を分譲する-そのようなことが許されていないことを示している。歴史の古いお屋敷街などで定められることがある「住民協定」だ。

 

このほか、街並みの調和を乱すような外観デザインを採用してはいけないという住民協定もあり、これなどは外壁をリフォームするときの制限になってしまう。良好な住宅環境を守るために制定されるのだが、人によっては面倒な規制となってしまうのである。

 

住民協定というのは、住んでいる人たちがプライベートに定める私的な決まり。国が決める法律、地方自治体が決める条例に次ぐ規制となる。

 

「法律でもないのだから、守らなくてもいいだろう」と軽い気持ちでとらえがちだが、それなりの拘束力があるので、注意が必要だ。

住民協定は私的な決まりだから、理不尽なものは撤廃を要求すればいい。要求しても受け入れられなければ、裁判で戦うこともできる。しかし、現実的にはきちんとした理由があって定められるもので、撤廃を要求しにくいのが実情だ。

 

また、”ご近所さん”を相手に強硬な話し合いや裁判に訴えるというのはなかなかしにくい。そこで、「分筆できればいいのに・・・」、「個性的な外観にしたいのに・・・」と思っても、おとなしく従うことになる。

 

一戸建てを選ぶときには、その場所に住民協定がないか、もしあればそれはどんな協定なのかを確認する必要があるわけだ。

 

住民協定とは

住民協定とは

 

次は、「将来、リフォームできないことは?」についてお話ししよう。

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