家を建てると、自重によって家全体が少し沈むことがあります。平均的に沈む分には問題はありませんが、傾きながら沈むと「不同沈下(ふどうちんか)」といい、その家で日常生活をおくることが難しくなります。

住宅を建てる前には地盤調査を行います。以前は地盤調査を省略することもあったようですが、そのように建てられた住宅に不同沈下を起こすケースが報告され、現在では基本的に家を建てる前の地盤調査は必須となっています。地盤調査では地面が建物を支える強さ=地耐力(ちたいりょく)を調べます。軟弱地盤の目安は3t/㎡(1㎡当たり3トン)以下の場合です。また、敷地周辺の調査も必要で、その敷地が埋め立て地なのか、崖地なのか、造成地の盛り土部分に該当するのか、周辺の道路に陥没の跡はないか、擁壁や塀にひび割れはないかなど、不同沈下や液状化の可能性を調べます。それらの情報と、地盤調査の結果を合わせ、地盤改良が必要かどうかを判定します。

 

地盤改良

地盤改良

軟弱地盤と判定され、地盤改良を行う場合、地盤の状況に応じていくつかの改良方法があり、それによってかかる費用は異なります。一つ目は「表層改良工法」で、地表から2メートルまでの土を掘削し、ここに固化材を入れて土と混ぜ、重機で締め固めます。この工事にかかる費用は、木造戸建て住宅(20坪程度)の建設予定地でおおむね30~50万円程度となります。次に軟弱地盤が表層から2メートル以上8メートル以下にある場合は「柱状改良工法」が採用されます。土の中にコンクリートの柱を造る方法で、かかる費用は70~100万円ほどです。軟弱地盤がさらに深くまである場合は、地中に鋼管杭を打ち込む「鋼管杭工法」を採用します。この場合、100~200万円程度の費用がかかることもあります。

 

木造一戸建て住宅の場合、地盤調査の方法は、簡易で低コスト、狭いスペースでも可能な「スウェーデン式サウンディング方式(SS方式)」を用いることが一般的です。費用は1棟分で5~8万円程度です。SS方式では地中の土を採取するわけではなく、鉄の棒を突き刺して回した時の手ごたえで粘土質なのか砂質土なのか判断するため、経験豊富なベテランの調査員にお願いしたいところです。また、軟弱地盤の可能性がある時やさらに詳細な情報が必要な場合は「標準貫入試験(ボーリング調査)」を行います。こちらはやぐらを組み、機械を使い地中深くまで孔を掘るという大がかりな調査です。やぐらを一か所組むのに20万円程度の費用が掛かります。

 

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