不動産はいつ売却するのが有利?

不動産を売却するタイミングを見極めることは、より高く売るためにも重要なポイントです。いわゆる不動産の「売り時」というのは、何を目安にしてどのように判断すれば良いのでしょうか。買主側の目線を交え、そのポイントについて解説します。

ポイント1:譲渡所得税を考えた場合、最低でも5年は所有した方が良い

不動産を売却する際の一つの判断基準に「譲渡所得税」の問題があります。不動産を所有して5年以下で売却をすると、短期譲渡所得となり30%の所得税と9%の住民税が課税されてしまいます。
マイホームの場合は、3,000万円控除や軽減税率が使えますから、よほど売却益が出なければ大丈夫ですが、セカンドハウスや投資用のマンションを売却するような場合は、所有期間5年以下で売却すると税金面で不利になるため、最低でも5年は継続して所有した方が良いでしょう。

ポイント2:買主が住宅ローン控除を使えなくなる築年数とは

マイホームの売却を有利に進めるには、買主が住宅ローン控除を適用できるかどうかがポイントとなります。築年数によっては買主は住宅ローン控除が使えなくなるため、売却する際に不利となる場合があります。

  • ・マンションなどの耐火建築物:築25年以内
  • ・木造住宅などの非耐火建築物:築20年以内

万が一、これらの築年数を経過してしまっている場合は買う側のローン審査がどんどん厳しくなります。それを防ぐには別途耐震診断と必要な耐震改修工事を行い「耐震基準適合証明書」の発行を受ければ、買主が住宅ローン控除を受けられます。

ポイント3:築年数20年を超えると、一気に不利となる点に注意

不動産の売却を有利に進めるためには、買主にとって「買いやすい築年数」である必要があります。購入しやすい築年数とは、すなわち「ローンが組みやすい築年数」、「税制面で有利な築年数」ということになります。

1:ローンが組みやすい築年数の限界は「築15年」

マイホームを購入する場合は、ほとんどの方が住宅ローンを使うため、ローンと築年数の関係が非常に重要となります。通常、住宅ローンの借入期間は最長35年で、完済年齢80才-年齢(金融機関によって多少異なります)によって決まってきます。

ただし、中古住宅の場合は「50-築年数=借入期間」という条件も加わります。つまり、最長35年ローンを組みたいのであれば、築15年以内の物件でなければならないのです。これを超えるごとに、融資期間はどんどん短くなっていきます。融資期間が短くなると、借入総額が少なくなったり、毎月の返済額が高くなるため、売却の際に不利に働くことになります。

2:税制面で有利な築年数

マンションなどの耐火建築物で築25年、木造住宅などの非耐火建築物で築20年を超えると、不動産を登記する際の登録免許税の税率が一気に高くなります。

  • ・所有権移転登記の税率:0.3%が2.0%
  • ・抵当権設定登記の税率:0.1%が0.4%

よって、上で示した築年数に差し掛かる際には、1年違いで発生する税金が大きく異なるため売却のタイミングを検討する際には十分注意しましょう。

一年の中で売りやすいタイミングとは?

では、一年の中で最も不動産を売りやすい時期とはいつなのでしょうか。売却の場合は賃貸のように極端な繁忙期、閑散期はありませんが、比較的成約率が高い時期は以下のようになります。

1:一番需要が高いのは1月〜3月

新生活が始まる1月〜3月を目処にマイホームの購入を検討する方が多くいます。この時期に売却に出すと、相場よりも多少有利な価格で売れる可能性も高くなるでしょう。

2:10月前後

第二の引越しシーズンともいわれ、企業の異動の時期となります。いわゆる転勤による引越し需要と重なるため、ある程度有利に売却できる可能性があります。

上記の時期は多少有利に働きますが、売却の場合は賃貸ほど極端な閑散期というものはないため、そこまで気にしなくても問題ないでしょう。

売却時期を考えるコツは、買主の立場に立つこと

不動産をより有利に売却する時期を検討するコツは、「買主」の立場に立って考えることです。もしも自分がその物件を今購入するとなった場合に、住宅ローンは何年で組めるのか、税金面はどうなるのか、といったことを買主の視点でシミュレーションしてみることで、ベストなタイミングというものが見えてくるでしょう。