2011.08.18
【月刊ニシアワー8月号】50年後の未来に残したい風景
読むための所要時間:3分
国際森林年特別連載「月刊ニシアワー」創刊にあたって
大きな震災によって、少なからず毎日の暮らし方を考えさせられるようになりました。家族や地域とのつながりがとても大切だと思えるし、もっと毎日を丁寧に暮らしていこうという意識も芽生えました。振り返ってみれば、それは私たちのおじいさんやおばあさんの日常だったのかも、と思うのです。家族、地域、自然、いろいろなつながりが分断されてしまった今、そのつながりを大切に、丁寧に暮らしを積み重ねている村があります。
西粟倉村というその村は岡山県の端にあり、人口は約1600人。村の面積の95%が森林という林業の村です。今見直したい大切な日常を、小さなこの村から学んでみませんか。
岡山県西粟倉村。
岡山・中国山地にある、人口約1600人の山村。西粟倉村(にしあわくらそん)というこの村は面積の95%が森林という、林業の村です。2004年に合併を拒み、自立の道を選択しました。岡山県に2つしかない村のうちの1つとなったこの村は、森林再生を起点に地域の未来を切り拓いていくことに挑戦しています。ニシアワーという言葉は、西粟倉の「にしあわ」と、時間の「アワー」と掛け合わせて生まれたものです。この村には、森の時間に寄り添った人の暮らしがあります。
ぐるぐる。めぐる。めぐるめく時間。
人が、森の生き物の一員になり森の時間に寄り添って暮らす。
季節がめぐる、命がめぐる、ぐるぐるめぐる。ニシアワー。
西粟倉村に限らず、日本中の山里は昔、牛によって山と里と田んぼが結びついていました。田畑を耕すために牛が飼われていて、その牛が食べる草を育てるための山があり、人びとは田畑での仕事の合間に日常的に山に入り、50年、100年という長さの時間の中で山と木を育てていました。
森から、木や水や土が生まれる。木は家や家具になり「住」が作られる。水や土により、田畑で作物が育ち、魚が育ち、「食」が作られる。木や水や雪から、熱や電気が生みだされ、「エネルギー」となる。木が家や家具になったときの残りからワリバシができて、その残りからできたおが粉が牛の敷料になって堆肥になり、田畑の土を豊かにする。季節がめぐり、命がめぐる。森から始まる生態系の中に溶け込んでいく暮らし。ニシアワーはそんな暮らしのコンセプト。西粟倉村では、村の森を再生させ、ニシアワーな暮らしを都市に住む人々にお届けしていくことに挑戦しています。
レポーター :
熱田尚子(株式会社 西粟倉・森の学校)

人が、森の生き物の一員になり森の時間に寄り添って暮らす。
季節がめぐる、命がめぐる、ぐるぐるめぐる。ニシアワー。
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