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地球のために、自分のために 住まいとエコ

安心な住まいの選択肢が増える 中古住宅市場の活性化はリノベーションの基準作りから

リノベーション住宅業界初の業界団体として、中古=ストック住宅の性能・価値の向上を図り、市場の活性化を目指す「リノベーション住宅推進協議会」が動き出しました。

リフォームとリノベーションの差別化を図る

リノベーション住宅業界の主要メンバーが集結

このリノベーション住宅推進協議会は、リフォーム業者のみならず、不動産流通、建設、検査、金融、メディアなど、中古=ストック住宅のリノベーションとその流通にかかわる事業者を会員とする団体です。

図8-1:リフォームとリノベーション

この団体には、今日本でリノベーションに取り組んでいる中心的な会社が、数多く参加しています。

≪主な参加団体≫
  • (株)インテリックス(リノベーション済みマンションの企画販売)
  • (株)リビタ(東京電力系のリノベーション専門会社)
  • (株)ブルースタジオ(リノベーション分野を牽引している草分け的存在)
  • (株)アートアンドクラフト(同上) 他多数
≪特別会員として参加≫
  • 独立行政法人住宅金融支援機構
  • NPO法人日本ホームインスペクター協会 他多数

協議会ではこれまで定義があいまいだったリフォームとリノベーションに対し適合リノベーション住宅という一定の基準を満たした物件のカテゴリーを定義づけています。(図8-1)

協議会の考えでは、「リフォームは原状回復が目的」なのに対し、「リノベーションは全体的で機能や価値を高めることが目的」だそうです。さらに「品質の確保と情報開示、保証」まで行い、安心して選べるリノベーション住宅を「適合リノベーション住宅」と定義しています(注:あくまでもこちらの協議会の考えを紹介しているもので、業界、会社によって異なる意見もあります)。

エコなポイント 協議会が考えるリフォームとリノベーションの違いは?
  • ≪リフォーム≫・・・箇所が限定的で、原状回復が目的
  • ≪リノベーション≫・・・全体的で機能や価値を高めることが目的
  • ≪適合リノベーション≫・・・品質の確保と情報開示、保証がつき、安心して選べるリノベーション住宅

壁を取り払い、新たな壁を造作して間取りを変更し、水周りの場所も変えた、典型的なリノベーションの例(本ページの間取り図及びイメージ写真の提供 (株)リビタ)

適合リノベーション住宅の基準

協議会が普及・浸透を目差す適合リノベーション住宅の基準を、詳しく紹介しましょう。この基準は以下の5段階の手順でリノベーションが実施された住宅のことを指します。

≪適合リノベーション実施までの5段階≫
  • 協議会が定めた「検査」
  • 検査に基づき行われる協議会の技術水準を満たすために必要な「工事」
  • 協議会が定める技術水準を満たしていることを「報告」
  • 協議会が定める重要インフラ部分に対しての最低2年以上のアフターサービス「保証」
  • 住宅履歴情報の「開示」

このフローによって、品質を確保し、情報開示に基づく安心を提供。結果として中古=ストック住宅の価値を高め、流通を活性化させるというシナリオです。協議会が行うのは「優良基準」作りと、「適合リノベーション住宅適合状況報告書」の書式の提供、住宅履歴情報の管理となります。また、アフターサービス保証は協議会会員の事業者が行うそうです。

第1弾は区分所有マンション専有部の基準作り

報告書の見本

定義対象は今後拡大予定

協議会では2009年度中にII、III、V型の基準を定義する予定。次第により優良で安心なリノベーション住宅の基準と、信頼置ける会社選びの基準となると思われます。この基準で重要な要素のひとつが「重要インフラ」の保証という部分です。

エコなポイント 適合リノベーション住宅の定義対象は?
  • 当初は「区分所有マンションの専有部」のみが対象
  • 表面的な仕上げ、造作などは含まない
  • 保証の対象になるのは以下の「重要インフラ」
≪重要インフラ≫
  • 循環器系:「給排水設備」「浴室防水」「換気設備」
  • ライフライン系:「電気設備」「通信配線」「ガス設備」
  • その他:「内装下地組」「火災警報装置」

適合リノベーション住宅に適合した場合のマーク

1型の適合マーク。今後適合リノベーション住宅に適合した物件が増えると、このマークを良く見かけるようになるかもしれない

対象となるストック住宅の範囲は、今後徐々に拡大してゆくとのことですので、一戸建ての基準づくりも早期に実現することを期待したいところです。現在、すでにハウスメーカーでは自社のストック住宅に対して、同様な主旨の保証制度を展開しているところが出ていますから、その線引き、綱引きがどうなるのかは興味深いところです。

≪協議会による適合リノベーション住宅の定義≫
  • 対象とする物件種によって以下のように区分
集合住宅 I型…区分所有マンション専有部(検討準備会で設定済み)
II型…区分所有マンション専有部+共有部にも一定の基準(情報開示など)
III型…1棟まるごと(共有部にも事業者の責任)
IV型…コンバージョン
戸建 V型…構造形式等により区分

※2009年度中に、II、III、V型の基準を定義する予定

  • 目的とする性能や品質によって拡張可能(以下は例)
Ia型 省エネ指数や健康指数等、居住性能に対する一定基準を満たした適合リノベーション住宅
Ib型 高齢者対応やSI対応等、設計レベルで言って基準を満たした適合リノベーション住宅

いずれにしても、同協議会の発足が刺激になり、マンションデベロッパーや流通チェーンでも、独自の保証制度を発足させるなど、中古=ストック住宅の品質保証への関心が高まって行く可能性があります。その意味で、リノベーション住宅推進協議会の今後には、大いに注目していくべきでしょう。

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