フリーレントとは、どのような物件のこと?

フリーレントとは、入居後の1ヶ月から3ヶ月程度の家賃を無料とする契約形態で、中には6ヶ月間が無料という物件もあるようです。事務所や店舗の賃貸では比較的古くから見られましたが、居住用物件では2000年頃から徐々に表れ始め、最近では賃貸物件の検索サイトを使えば、かなりの数がヒットするようになっています。
例えば賃料12万円の賃貸マンションを2年間(24ヶ月)借りたとき、通常であれば12万円×24ヶ月で288万円の賃料負担となります。これが当初1ヶ月のフリーレントだとすれば12万円×23ヶ月で276万円となり、トータルでは毎月の賃料が11万5千円の場合と実質的に同額です。賃貸物件を貸す側から見れば、少しでも早く空室を埋めることのできるメリットがあり、それを借りる側から見れば、高額になりがちな賃貸借契約の初期費用を抑えることのできるメリットがあります。

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フリーレント

フリーレント物件が存在する理由

賃貸物件の空室を早く埋めようとするなら、毎月の賃料を下げるほうが手っ取り早いはずです。しかし、賃料を下げて募集をすれば、既に入居している他の部屋の居住者から「こちらの賃料も下げてくれ」という要求が出ることにつながりかねません。フリーレントであれば表面上の賃料はそのままで不公平感はありませんから、値下げ要求の心配をする必要もないのです。
また、投資物件の場合には年間賃料を売買代金で割った「利回り」が大きな意味を持ちます。例えば1年間の賃料が144万円(月額12万円)の物件を2,880万円で売るときに、表面利回りは5%となります。ところが、月額の賃料を11万円に下げてしまうと、同じ利回りを確保するためには売買代金を2,640万円に下げなければなりません。投資物件のオーナーからすれば、フリーレントの期間を長くしてでも、毎月の賃料そのものはなるべく下げたくないところでしょう。

フリーレント物件を借りるときの注意点は?

「家賃は無料、解約も自由」というのでは賃貸経営が成り立ちません。そのため、フリーレント物件の契約では一定期間内の解約に対して違約金や、フリーレント期間相当分の賃料支払いなどを求める条項が盛り込まれています。契約の際には、その内容をしっかりと確認しておくことが大切です。フリーレント物件を借りた後で、急な事情によって契約期間内に退出することになれば、負担がかえって大きくなってしまう場合もあります。また、賃料を値下げしない代わりに当初の数ヶ月を無料にしているのですから、契約を更新して長期間住み続ければ、通常の物件よりも割高になってしまうというデメリットもあるでしょう。自分のニーズをよく見極めて、実際に「お得」かどうかを判断することが大切です。フリーレント期間中の賃料負担はなくても、管理費や共益費が必要な場合もあります。
フリーレント物件を法人で借りる場合には、税務上の取り扱いが面倒になるケースもあるので注意しなければなりません。中途解約が認められていない場合、あるいは中途解約のときにフリーレント期間の賃料を支払うといった契約内容になっている場合には、契約期間内の平均賃料を算出したうえで、賃料負担がない月も経費(未払金)として計上することになります。フリーレント期間が終わった後も、毎月の支払い額と経費計上する額とが異なりますから、税務や会計処理についてあらかじめしっかりと確認しておくことが欠かせません。

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