工事前には「近隣へのあいさつ」をしっかり

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周囲には事前にあいさつを

工事を始める前に、例えばマンションの場合なら管理組合や管理人、周辺住民へのあいさつを、リノベーション会社が行うこととなりますが、このとき、出来れば将来の住民であるあなたも同行するのが望ましいといえます。住む人の顔が見えることで、工事への不安感解消や、多少の騒音などに対して許容する気持ちが生まれやすいためです。

工事途中の変更は書面で

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書面に残しておくことが大切

リノベーション工事の途中で、仕様の変更や追加の工事など、何らかの「変更」があった場合には、口頭ではなく必ず「書面」を残しておきましょう。お互いに「言った、言わない」の無用なトラブルを防ぐためです。
さくら事務所のホームインスペクション(住宅診断)経験では、リノベーションに関するトラブルで最も多いのがこのポイント。気の利いたリノベーション会社さんなら「変更工事確認書」「打ち合わせ記録」などの書面を用意しています。控えを受け取り、必ず保管しておきましょう。

※標準契約書書式集(一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会)
http://www.j-reform.com/shosiki/shosiki.html

竣工検査のチェックポイント~「床」

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まずは床からチェック

リノベーション工事が完了したら、リノベーション会社と一緒に現場でその仕上がりを確認し、当初の契約どおりに工事が完了したかどうか、竣工検査を行います。ここでもし不具合があれば指摘事項として修正を依頼します。きちんと修正されたことを確認してから残代金を支払います。

皆さんには部位別のおもなチェックポイントをお知らせします。まずは「床」から。

部屋に入ったら、まず「床鳴り」のチェックをしてみます。部屋の隅から隅まで、体重をかけて踏みしめてみるのです。

踏んだ時に異音が発生する個所があったら、その部分にテープなどを張ってマークしておきます。

「キズ」や「汚れ」「へこみ」などがないかも確認を。ただしキズや汚れなどはいずれも、実生活が始まれば多かれ少なかれついてしまうものです。あまり神経質になる必要はありません。どうしても気になる大きなキズや目立つ汚れやへこみなどについて指摘すればよいでしょう。

床全体の傾きも確認が必要です。ただし、時折ビー玉やパチンコ玉を持参して、床に置いて確認する人がいますが、実はそれはあまり意味がありません。建物はあくまでも手づくり。工業製品ではありません。多少の傾きはどのような物件にもあるし、ビー玉やパチンコ玉は多くのケースで転がってしまうもので、床の施工精度は一定の誤差範囲の中に収まっていれば問題ないでしょう。具体的に言うと「1000分の3勾配」、つまり「1メートルあたり3ミリ」程度の誤差までを許容範囲としているのが一般的。ホームインスペクター(住宅診断士)が同行する場合には専用の「レーザー」を使用して施工精度を確認しますが、自身で簡易に確認するには「水平器」を持参すると便利です。ホームセンターなどに行けば数千円で売っています。

竣工検査のチェックポイント~「建具」

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室内建具 ビスの取り付け忘れ

すべてのドアや引戸についてきちんと開け閉めできるか、不自然な感覚がしないか、実際に何度も開閉してみましょう。鍵の付いた建具の場合、何度か作動させてスムーズに動作できるかを確認します。

スムーズに動作しない建具があれば調整を依頼することになりますが、その原因が扉ではなく枠の施工誤差である場合、調整では対応できません。枠をいったん外し、施工をやり直すことも必要です。建具に使用されている素材には天然木質系か、塩ビシートなど化学素材系の大きく2種類あり、素材の違いによって補修可能な範囲や補修方法がかなり異なります。そのため、最終的な補修の範囲や方法は担当者と打ち合わせることが必要なケースも出てきます。

「アルミサッシ」や「シャッター」「雨戸」「玄関ドア」なども同じく何度も開閉を繰り返し、動作がスムーズで異常な音などがしないか確認しておきます。

竣工検査のチェックポイント~「境目」「収納」

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境目は何度も踏んでみよう

リビングの掃き出しサッシ(足元から天井近くまでの大きなサッシ)の下枠や、ユニットバスと洗面室の境目の床は丹念に踏んでみます。日常的に往来がある部分の固定不良がわかります。

ここは境目の両側で施工者が異なり、きれいにつなぐことが難しい部分で、不具合が出やすいのです。また、日常的に踏んで歩く部分であるため、耐久性も必要です。ここに不具合が出ると周辺を解体しなければならないケースが多く、早い段階で確認しておくことが重要です。とにかく、何度も何度も踏んで歩いてみることです。

玄関ドアには「ドアチェック」や「ドアクローザー」などと呼ばれる機能がついています。油圧を利用した部品によって、開放した状態から自動的に閉鎖させるものです。普通は5~6秒程度で閉まるようになっていますが、実際に利用するときの感覚で開閉してみて確認を。お子さんや高齢者が利用する場合、あまり速い速度で閉まってしまうと手をはさんだりして危険な場合が。開閉時間に調整の必要を感じたら、調整をお願いしておきましょう。

クローゼットなどの内部に取り付けられているハンガーパイプや棚板など、固定されているものがきちんと固定されているか、可動式の棚などは棚板ががたつきなくスムーズに動くかチェックします。各居室や廊下、洗面室、トイレなどの収納も同じです。扉の開閉やパイプ、棚板などの施工状態を一通り確認してみましょう。

竣工検査のチェックポイント~「キッチン」「洗面台」

キッチンと洗面台
(上)ウォーターハンマー現象がないか確認
(下)キッチン下 配管の勾配が逆

人造大理石やステンレスで出来ているキッチンの天板と、タイルやキッチンパネルのすき間を埋めるためのシーリング処理がきれいに施工されているか、目視したり触ったりしてみて確認します。

次に天板と下台はしっかり固定されているか、天板の端を手で軽く持ち上げてみましょう。天板が下台から離れてしまい、固定されていないケースがしばしば見受けられます。

シャワーノズル機能などが付いている場合には、実際に水栓からノズルを引き出したあと、スムーズに元の位置に納まるかを確認。また閉栓時に「ドン」「コン」などの音が鳴る、いわゆる「ウォーターハンマー現象」が起こらないかどうか、水を勢いよく出してみて、急に閉栓する動作を繰り返してみます。下台の扉を開け、水漏れがないかどうか確認することも忘れずに。
換気扇はきちんと空気を吸い込むかどうか、実際に稼動させてみてチェックしましょう。換気扇のスイッチをONにして、ティッシュペーパーなどを近づけるとかんたんにチェックできます。

洗面台は、水を流し続けてもあふれずに自動的に排水される「オーバーフロー」機能を確認しておきましょう。洗面化粧台の洗面ボウル部分に水をためてから栓を抜き、一気に流してみることで分かります。洗濯機パンは、四隅を一カ所ずつ手で軽く引っ張り上げ、床としっかり固定されているか確認しましょう。

竣工検査のチェックポイント~「ユニットバス」

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ユニットバス排気用の配管忘れ

まず浴槽の縁を手で持って前後左右に軽く動かしてみたとき、がたつくようなら調整が必要です。

湯沸し器のリモコンには、呼出ブザー、インターホン機能、なかには液晶テレビまで付属していることもありますが、一通りの機能について確認すると同時に、実際に浴槽にお湯を張り、湯沸し器本体の機能まで確認できるとベスト。

竣工検査のチェックポイント~「電気設備・空調設備」「室内全体」

分電盤、エアコン、24時間換気などの空調設備は一通り動かしてみて、しっかり機能と動作を確認しておきましょう。

ドアや収納扉などの開け方や開く方向、部屋の入口の位置、コンセントの数と位置、その他全体を一通り、図面とつき合わせてみます。設計変更を依頼している場合、「図面と違う」「イメージと違う」といったことがありがち。じっくり確認しておきましょう。

修正が完了した時点で残金を支払い、引渡しが完了です。アフターサービスや保証などの取り決めがある場合には、その旨の書面を受け取り、何らかの事態が発生した際の連絡方法について確認しておきましょう。生活をしているうちに不具合が出たときのためです。「見積書」「契約書」をはじめとする、リノベーションに関する一通りの関係書類は、整理して大切に保管してください。こうした書類一式は、将来のリフォーム・リノベーション工事や売却の際に重要な資料となります。

竣工検査のチェックをプロに依頼する場合

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「ホームインスペクション(住宅診断)」といった方法もある

もしご自分で確認する自信がない、プロに任せたいなどの場合、ホームインスペクター(住宅診断士)に同行してもらう「ホームインスペクション(住宅診断)」といった方法もあり、さくら事務所でも連日多くの現場にお伺いしています。費用は延床面積によるものの、5万円位~の費用で診断してもらえます。

ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場から、また専門家の見地から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行う専門業務です。物件を購入する際に利用するのも一つの手ですが、リノベーションの工事中や完成時のチェック時に利用するのも良いかもしれません。

「ホームインスペクション」「ホームインスペクター」などのキーワードを入れてネットで検索すれば、たくさんの会社が出てきます。
ホームインスペクターを選ぶ時に注意したいのは何といっても「実績」。木造・RC(鉄筋コンクリート)など、依頼する住宅の構造に強く実績の多いホームインスペクターを探してみましょう。

NPO法人日本ホームインスペクターズ協会のHPでは、近隣のホームインスペクター(住宅診断士)を検索することができます。
長く快適で満足できる住まいを手に入れるには、こうした、引渡し前の建物のチェックに加えて、入居後の定期的な点検とメンテナンスが大切です。

※NPO法人日本ホームインスペクターズ協会HP
http://jshi.org


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