住宅ローン「負担感がある」のは分譲マンションが最も多く74.6%

前回の記事「賃貸住宅居住者で困った経験がある人は3割!契約、入居、退去の困った経験トップ3は?」では、2015年3月に国土交通省から発表された「平成26年度住宅市場動向調査」より、賃貸物件へ居住した際のトラブルなどについてご紹介した。
今回は、2017年4月の消費税増税を控え、増税前の駆け込みで需要が拡大するであろう住宅の購入、住宅ローンについて取り上げたい。

住宅ローンを検討する際は、"出来るだけ負担がかからないように"、また"返せる範囲"で返済計画を立てると思うが、実際に住宅を購入した人はローンの返済についてどのように感じているのだろうか。「住宅ローンの負担についてどのようにお感じですか」という設問に対する回答を、取得した住宅種別ごとに見てみる。
選択肢は、下記の4つ。

【1】非常に負担感がある(生活必需品を切りつめるほど苦しい)
【2】少し負担感がある(ぜいたくはできないが、何とかやっていける)
【3】あまり負担感はない(ぜいたくを多少がまんしている)
【4】全く負担感はない(家計にあまり影響がない)

このうち、【1】非常に負担感がある(生活必需品を切りつめるほど苦しい)と、【2】少し負担感がある(ぜいたくはできないが、何とかやっていける)と答えた人の割合は下記となる。

□分譲マンション
非常に負担感がある:12.4% 少し負担感がある:62.2%  合計 74.6%

□分譲戸建て
非常に負担感がある:14.4% 少し負担感がある:56.0%  合計 70.4%

□注文住宅
非常に負担感がある:9.1% 少し負担感がある:61.6%  合計 70.7%

□中古戸建
非常に負担感がある:4.8% 少し負担感がある:51.3%  合計 56.1%

□中古マンション
非常に負担感がある:7.5% 少し負担感がある:54.3%  合計 61.8%

当然、住宅ローンは長期に渡って毎月支払いをすることになるので、「負担感」を感じるのは当然の結果であると言えるが、分譲マンションが「負担感がある」と感じている人が最も多く74.6%だった。分譲戸建て、注文住宅もおおよそ7割の人が負担感があると回答している。

国土交通省「平成26年度住宅市場動向調査」を参照し作成<br>住宅ローンの負担感国土交通省「平成26年度住宅市場動向調査」を参照し作成
住宅ローンの負担感

マンション「住宅ローンの負担感」を感じる人の割合が増加

なお、住宅ローンについて「負担感がある」と回答した人は分譲マンション取得者が最も高かったが、「負担感がある」と回答した人の割合が前年と比較し、分譲マンションと中古マンションで増えている。最も負担感が高いと回答した分譲マンションは、平成25年度は66.7%だったが26年では74.6%となっており、7.9%増加した。
世帯年収における返済負担率が、分譲マンションは前年度の18.8%から平成26年は19.4%に増加しており、負担感を感じる人の割合が増加した要因であると思われる。

国土交通省「平成26年度住宅市場動向調査」を参照し作成<br>住宅ローン負担感を感じる人の割合推移国土交通省「平成26年度住宅市場動向調査」を参照し作成
住宅ローン負担感を感じる人の割合推移

返済負担率20%でも負担感を感じている人は7割

では、住宅ローンの返済額はどれくらいなのだろうか。こちらも住宅種別ごとに見ると、年間返済額は分譲マンションで122.6万円、分譲戸建ては114.9万円、注文住宅114.4万円、中古戸建と中古マンションはともに95.9万円だった。
世帯年収に占める返済負担率は、注文住宅、分譲戸建住宅、分譲マンション取得世帯は19~20%、中古戸建住宅、中古マンションは16~17%程度となっている。

住宅ローンの年間返済額の目安は、年収に応じても異なるが、世帯年収の25%~35%程度といわれている。最も高い返済負担率は注文住宅の20.8%となっており、返済負担率の目安と比較すると余裕を持った返済計画のようにも思える。だが、分譲マンション、分譲戸建て、注文住宅取得者のおおよそ7割の人が負担感があると回答している。返済負担率25%~35%というのは、あくまで目安であり、実際にローンを組む際は自身の年収の今後の増減、ライフイベントの発生によって必要となる費用などを加味し、余裕を持った返済計画を立てる必要がある。

マンションの場合は、ローンの支払いに加えて固定資産税、都市計画税、修繕積立費や管理費の支払いが毎月必要になる。一戸建てや注文住宅の場合は、経年劣化が発生した際のリフォーム費用の準備が必要だ。住まいとは永い付き合いになるので、そういった費用の準備も含めてローンの返済計画を検討したい。

国土交通省「平成26年度住宅市場動向調査」を参照し作成<br>年間返済額と返済負担割合国土交通省「平成26年度住宅市場動向調査」を参照し作成
年間返済額と返済負担割合

調査概要

調査実施:国土交通省 
調査対象:平成25年4月~平成26年3月に住み替え・建替え・リフォームを行った世帯を対象とし、住宅の種類別に調査 
調査方法:注文住宅は、建築物動態統計調査のうち「補正調査」の対象から抽出
その他は調査地点を抽出し、調査員が該当の住宅を探し出し、訪問留め置き調査により実施 

配信元ページを見る

2016年 02月20日 11時00分