2017年4月からの主な制度改正を知っておこう

フラット35の、2017年4月からの主な制度改正から、今回は「子育て支援型・地域活性化型」について紹介しようフラット35の、2017年4月からの主な制度改正から、今回は「子育て支援型・地域活性化型」について紹介しよう

長期固定金利型住宅ローンでお馴染みの[フラット35]は、住宅金融支援機構と民間金融機関がタイアップして提供される住宅ローン商品だ。

2017年6月の金利は、1.09%~1.64%(返済期間21年以上、融資率90%以下の場合)と5月(1.06%~1.63%(同条件))より上昇したが、相変わらずの低水準である。完済までの35年間が1.09%で固定されるのだから、将来の金利上昇を心配する方には魅力的な商品と言えよう。

ところで、[フラット35]には様々はオプションがあることをご存じであろうか。例えば、返済期間を20年以下に設定すると金利が1.01%~1.56%(6月時、融資率90%以下の場合)に下がる[フラット20]。長期優良住宅を購入する場合など、耐震性や省エネ性等で住宅金融支援機構の基準に合致する住宅を購入、新築入する場合に当初期間の金利が0.3%割引かれる[フラット35]S、金利は少し上乗せになるが頭金が10%未満の場合にも融資が受けられるタイプなど、選択肢は多い。

その[フラット35]では、2017年4月から優遇を受けられる対象者がさらに広がる制度改正がなされた。主なものは以下のとおりだが、当コラムでは特に「子育て支援型」と「地域活性型」を紹介する。民間金融機関の住宅ローンと比べると、「モノ(住宅)には厳しく、ヒト(借入者)には優しい」と言われる住宅金融支援機構の融資だが、今年度の改正は政府の「地方創生」政策とも歩調を揃えたヒトに優しい制度改正と言えよう。ご存知の通り日本の人口減少問題は深刻だ。全国ベースでは毎年20万人の人口が減っている。中堅都市が毎年一つ消滅していることになる。あなたがお住まいの都市の人口はどれくらいだろう。是非、実感して欲しい。

下記に4月からの主な変更内点をあげた。下記以外では、2017年10月1日の申し込み受付分からこれまで別払いだった[フラット35]の団体信用生命保険の特約料が返済に組み込まれ、保障内容も充実する。こちらも要注目だ。

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◎[フラット35]2017年4月の主な制度変更内容
1.[フラット35]子育て支援型・地域活性化型の創設
2.[フラット35]S・[フラット35]リノベの継続実施
3.[フラット35]長期優良住宅を対象にしたアシューマブルローンの導入
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[フラット35]子育て支援型・地域活性化型とは

同タイプは、子育て支援や地域活性化について、積極的な取り組みを行う地方公共団体と住宅金融支援機構が連携したものだ。
住宅取得者は、地方公共団体による補助金交付などの財政的支援とあわせて、[フラット35]の借入金利が当初5年間・0.25%割引される。

メリットを受けるには先ず、地方公共団体と住宅金融支援機構の連携の有無の確認が必要だ。地方公共団体の住宅取得に対する補助金制度があったとしても、住宅金融支援機構と連携がなされていなければ、金利の優遇は受けられない。両者の最新の連携状況は、住宅金融支援機構[フラット35]サイトで確認できる。ちなみに6月時点での連携数は、55地方公共団体となっている。(6月中旬取扱い開始予定分含む)

http://www.flat35.com/loan/flat35kosodate/organizations.html

●[フラット35]子育て支援型・地域活性化型を利用するための要件
同タイプの利用にあたっては、住宅金融支援機構と地方公共団体の連携が必要であると述べたが、利用にあたっては、地方公共団体から「フラット35子育て支援型・地域活性化型利用対象証明書」の交付を受ける必要がある。証明書の交付を受けるための要件は、各地方公共団体の事業内容によってことなるため、それぞれに問合せする必要がある。先にご紹介した住宅金支援機構のサイトでは、連携する地方公共団体の一覧だけでなく、対象となる事業の概略が掲載されている。詳細は、下記URLを参照されたい。

http://www.flat35.com/loan/flat35kosodate/blo_01.html#03sumita04

[フラット35]子育て支援型・地域活性化型が利用できる地方公共団体の事業の概要

子育て支援型、地域活性化型ともに各地方公共団体が定める要件を確認しよう子育て支援型、地域活性化型ともに各地方公共団体が定める要件を確認しよう

1)[フラット35]子育て支援型
次のいずれかの場合における補助金交付などの財政的支援
・若年子育て世帯が住宅を取得する場合
・若年子育て世帯と親世帯が同居または近居するための住宅を取得する場合
※詳細要件は、各地方公共団体が個別に定める

2)[フラット35]地域活性化型
次のいずれかの場合における補助金交付などの財政的支援
・UIJターン(*1)を契機として、住宅を取得する場合若年子育て世帯が住宅を取得する場合
(*1)UIJターンとは、大都市圏の居住者が地方に移住する動きの総称。
・居住誘導区域(*2)外から居住誘導区域内に移住する際に住宅を取得する場合(コンパクトシティ形成(*3)
(*2)居住誘導区域とは、地方公共団体が居住を誘導すべき区域として定めるものをいう。
(*3)コンパクトシティ形成とは、都市機能の近接化による歩いて暮らせる集約型まちづくりの実現に向け、拡散した都市機能を集約させ、生活圏の再構築を進めていくことをいう。
※詳細要件は、各地方公共団体が個別に定める

[フラット35]子育て支援型・地域活性化型の対象となる住宅

重要なポイントである子育て支援型・地域活性化型の対象となる住宅の条件、期限と予算枠をあらかじめチェックしておきたい重要なポイントである子育て支援型・地域活性化型の対象となる住宅の条件、期限と予算枠をあらかじめチェックしておきたい

同タイプを利用するには、住宅金融支援機構と連携した地方公共団体で証明書の交付を受けなければならないことは、先に述べた。当証明書の申請窓口は地方公共団体となる。そして、[フラット35]の申込みは金融機関であり、[フラット35]を利用するための申込人や住宅の要件をクリアしなければならない。

注意したいのは、若年子育て世帯が住宅を取得する場合の[フラット35]子育て支援型だ。対象となる住宅は中古住宅のみであり、新築住宅の取得は対象外となる。制度の趣旨を考えると、さもありなんというところか。

なお、[フラット35]子育て支援型・地域活性化型には、期限と予算枠がある。適用期限は、平成30年3月31日までの申込受付分まで。だが、適用期限を待たずに予算金額に達する見込みとなれば、受付が終了する。受付終了日の約3週間前までに[フラット35]のホームページでアナウンスがある。なお、同タイプは嬉しいことに、[フラット35]Sとの併用が可能だ。6月時の金利水準では、同タイプの優遇▲0.25%に[フラット35]Sの▲0.3%(平成29年10月1日以降の申込みから▲0.25%)が加わって、当初5年間は▲0.55%だ。6月時の金利水準だと0.54%ということになる。大いに利用したいが、いかがだろうか。なお、[フラット35]Sの金利Aタイプの場合は、6年目以降10年目までは[フラット35]Sの金利優遇のみが適用されることとなる。

最後に、もう一つ留意点を述べておこう。[フラット35]子育て支援型・地域活性化型では、金利優遇と地方公共団体独自の財政的支援が得られるダブルのメリットがある。この財政的支援のタイミングについてだ。「補助金を受けたら頭金に加えるか、引っ越し代に充当しよう。と考えていたら、補助金の交付は入居後しばらくしてからだとわかり、お金の工面が大変だった」ということもあり得る。

資金計画は、事前の情報収集を怠らず、堅実な計画で進めるべきことを肝に銘じておこう。

2017年 06月15日 11時05分