地震保険料控除とその節税効果

上記表のように、その年に支払った地震保険料の額に応じて所得が控除される上記表のように、その年に支払った地震保険料の額に応じて所得が控除される

地震により家屋や家財に被害があったときに、その損害を補償してくれる地震保険。近年の震災の影響により、その加入率は増加してきているが、あわせて保険料率も上がってきているのが現状だ。
持ち家で建物と家財の両方の地震保険に加入している人であれば、年間数万円の地震保険料を負担しているというケースもあるだろう。一方で、そのような地震保険料の負担が嫌で地震保険への加入を控えているというケースもあるかもしれない。

どちらのケースの人にも、ぜひ知っておいていただきたいのは、地震保険には地震保険料控除があり、所得税や住民税を軽減する効果があるということだ。税金を安くすることができれば、結果的に地震保険料が割り引かれたのと同じようなことになり、地震保険料の負担も少しは軽く感じられるのではないだろうか?

今回は、その地震保険料控除について、どのようなものでどれだけのメリットがあるのかを簡単にご紹介したい。

地震保険料控除とは、納税者が地震保険の保険料を支払っている場合に、その年に支払った保険料の額(上限50,000円)が、所得から控除される制度である。つまり、支払った地震保険料の分だけ課税所得が少なくなるため、結果的に所得税が安くなるのだ。
また地震保険料控除は、住民税にも適用され、住民税ではその年に支払った保険料の半額(上限25,000円)が控除される。
このように地震保険料控除の軽減効果は、所得税と住民税に及ぶため、両方をあわせるとある程度まとまった金額になってくる。

それでは、地震保険料控除による税の軽減効果がどのくらいになるのかを計算してみよう。
たとえば、所得税率10%(会社員の平均所得の人が該当)の人が、1年間に20,000円の地震保険料を支払っているとすると、所得税で2,000円、住民税で1,000円、税金が少なくなる。あわせて3,000円税金が安くなることになる。これが所得税率20%の人であれば、税金は合計6,000円安くなる。
この軽減額をありがたいと思うか、たいしたことないと思うかは個人差があるかもしれないが、簡単な申請をするだけで節税できるので、ぜひ面倒がらずに活用していただきたい。

地震保険料控除の申請方法

地震保険料控除は、年末調整または確定申告のなかで申請する地震保険料控除は、年末調整または確定申告のなかで申請する

地震保険料控除の申請は、申請者の職業により大きく2つの方法がある。

まずは、会社員や公務員などの給与所得者の場合である。給与所得者は、原則、毎年職場で行われている年末調整の中で地震保険料控除を申請することになる。年末調整は、地震保険料控除の「ある・なし」に関わらず、毎年必ず受けていて書類を提出しているものなので、地震保険料控除のために何か特別な手続きが必要なわけではなく、1つ記入事項が増えるだけの話だ。たったそれだけの手間で、数千円から場合によっては1万円を超える節税につながると思えば、お手軽な節約になるのではないだろうか?

ちなみに、年末調整での地震保険料控除の申請は、生命保険にについての生命保険料控除の申請とは違い、ややこしい計算は必要ない。複数の保険がある場合を除いて、保険会社から送られてきた地震保険料証明書をもとに、その年の支払い分に該当する地震保険料の額等を記入するだけなので、容易に書類を作成することが可能だ。

次に、地震保険料控除のもう1つの申請方法であるが、こちらは自営業や個人事業主等の場合の確定申告による方法である。この確定申告についても、これらの職業の人は毎年行っているものであり、その中で地震保険料控除を追加して申請するのは、それほど手間のかかることではないだろう。給与所得者の年末調整同様に、保険会社から送られてくる地震保険料控除証明書の金額を転記するだけでよい。

年末調整書類の書き方

それでは最後に、年末調整で地震保険料控除を申請する場合の書類の記入方法を簡単に紹介しておこう。

年末調整書類のうち保険料控除申告書と記載されている書類の下の方に、地震保険料控除という欄があり、ここに地震保険の契約内容について記載していく。その際、必要な事項は地震保険料控除証明書に記載されているので、この証明書を用意して順番に転記するようにする。

年末調整の書類の記入順にそって、以下に簡単に各項目の記入内容を説明をする。

【保険会社の名称】
 加入している保険会社名

【保険等の種類】
 地震保険

【保険期間】
 契約年数

【保険等の契約者の氏名】
 地震保険の契約者名

【保険対象の建物の居住者または家財の利用者|続柄】
 地震保険のかかった家の居住者(通常は本人)

【地震保険料又は旧長期損害保険料の区分】
 地震保険

【本年中に支払った金額】
 控除証明書に記載の控除対象保険料

一通り転記が終了したら、次に(B)欄に支払った地震保険料の額(複数ある場合はその合計額)を記入する。最後に一番下の地震保険料控除額に(B)の額を再度記入し、右下の太枠の欄にも記入すると完了だ。

このように、地震保険料控除の申請はとても簡単なので、面倒がらずに利用していただきたい。

ちなみに、保険料控除には生命保険料控除もあり、こちらの方が所得控除の限度額が大きいため、生命保険や医療保険、個人年金保険等に加入している場合はあわせて申請いただきたい。

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基本的に、地震保険料控除証明書の記載内容を年末調整の書類に転記することで申請ができる基本的に、地震保険料控除証明書の記載内容を年末調整の書類に転記することで申請ができる

2016年 11月21日 11時05分