不動産購入で欠かせない資産価値

01-300x230
資産価値

マイホームを購入するうえで、マンションか、土地付き一戸建てかを決める場合、「資産価値」が高いかどうかはとても重要な要素の一つです。

もし将来、物件を売りたくなったとき資産価値が予想以上に下がっていたら、たとえ売れてもローンは残ってしまったり、ちょっと困ったことになります。また、立地環境ほかさまざまな条件が影響して、貸そうとしても借り手が付かないケースもあり、大きなリスクを背負うことにもなりかねません。

そこで、そもそも資産価値とは何なのかをご説明し、マンションと土地付き一戸建てではどちらの資産価値が高いといえるのか、解説します。

資産価値ってなに?

02-300x200
資産価値ってなに?

最初に、一言で「資産価値」といっても、なんのことか分からない方も多いはず。まずは資産価値とは何か、そして家の資産価値をどのように調べればよいのかを見ていきましょう。

資産価値には大きく分けると、売却可能な価格を示す「売却価値」と、貸して得られる家賃収入を示す「収益価値」の2つがあります。

仮に、いくら売却価値が高くても、収益が出せる金額で貸せなければ、その物件について資産価値が本当に高い物件とはいえません。
一般的に不動産は売れるまでに時間がかかります。値付けされたときの売却価格がそのまま実際の売れる金額になるとは限りません。売却価格が高すぎて購入者が見つからないまま売れ残り、売り出した当時の価格が下がっていく現象も起こり得ます。
資産価値の高い理想的な物件とは、売り出した際には、付近の相場価格と比較して値ごろ感があるなど、なるべく短期間で売却でき、かつ購入した時の価格から可能な限り低減を抑えられる物件です。もし貸し出すのであれば、すぐ借り手がつき、ローンの返済があったとしても収益が出せる金額で貸せる資産価値のバランスの良い物件といえます。

マンションと土地付き一戸建ての特長

大きく不動産物件はマンションと土地付き一戸建てとに分けられますが、それぞれ資産価値のバランスが違ってきます。

マンションの資産価値の特長
マンションは土地と建物を区分所有することによって、好立地でも専有面積あたりの単価を低く抑えることができるため、建物が存続する限りは貸しやすく、収益価値が高いといえます。また、築年数が浅い物件は同様の理由から売却も容易です。
これは、マンション購入を投資として捉えた場合、投資金額(購入金額)が少額でありながら、高い家賃が期待でき、損益の分岐点が低いとも言えます。
しかし、建物の老朽化が進むと売却すること自体が難しくなる上に、建替えには区分所有者の4/5以上もの同意が必要となり、マンションの一人の住民の意思で更地にして売り出すことも現実的ではないため、売却価値を保つことが困難だという特徴も押さえておきましょう。

土地付き一戸建ての資産価値の特長
一戸建ては一般的に土地も建物も同じ所有者であるため、建物が老朽化した際の建替えが容易です。
しかも、建物の資産価値が無くなっても土地の資産価値が下がることにはならず、一定の資産価値を保ち続けることができます。
しかし、土地と建物を一緒に売り出すため、売却価格が高額になり、また収益を出せる金額で貸し出す家賃も高額にせざるを得ないため、一般的に売るにも貸すにも時間がかかるという特徴があります。

資産価値の鑑定方法(一戸建てとマンション)

資産価値には「売却価値」と「収益価値」の2つがあることは前述の通りです。
それでは、どのようにこの2つの価値を鑑定すれば良いかを見ていきましょう。

専門的な鑑定方法としては、原価法・取引事例比較法・収益還元法という3つの方法を併用することが通例ですが、それぞれが専門的で複雑なので、ここでは誰でもできる簡易的な鑑定方法を紹介します。

売却価値は基本的に需要と供給という市場の原理で決まってきますので、同様の周辺売却物件を比較すれば、売却価値を試算することができます。
インターネット等を利用して、売却価値を知りたい物件と同じぐらいの立地・面積・築年数等を複数探してみると、比較対象が多ければ多い程、ある一定の価格帯に集中してくるはずです。
実際に売れる売却価格は、その価格帯から±10%前後ぐらいと検討を付けることができます。
売り物件が見当たらない場合は、信頼のおける不動産業者に売却実績等を尋ねてみるのも良いでしょう。

収益価値はその物件がどれだけのお金を生む潜在力があるかで決まります。
まずは収益価値を調べたい物件に似た立地・面積・築年数等の賃貸物件を調べて、家賃相場を調べます。
そして、年間での収益額を出して、還元利回り(投資額に対する金利や立地・防災・インフラ・街の魅力・駅の魅力・進出企業・住民属性等で積算する不動産のリスクを含む年間収益率)で割るのですが、これも詳細の数字を積算するのは非常に難しいので、大都市中心地で5%、大都市圏で7%、都市郊外9%ぐらいと覚えてしまいましょう。
簡単に説明すると、大都市物件では稼働率が高くリスクが低いが投資価格が高いため還元利回りが低くなり、地方では稼働率が低くリスクが高いが投資価格が安いため還元利回りが高くなります。

例えば家賃10万円で貸し出せる物件の収益価値は、【年間家賃÷還元利回り】で計算することができ、
大都市中心地  10万円×12ヶ月÷5%=2,600万円
大都市圏    10万円×12ヶ月÷7%=1,714万円
都市郊外    10万円×12ヶ月÷9%=1,333万円

ということになります。
仮にこの売却価値と収益価値が近くなれば、非常に資産価値のバランスが良い物件といえます。ただ、一般的には購入価格の方が収益価値より高くなることが多いです。
その差が少なければ少ないほど、売却したり貸したりすることが容易でリスクの少ない物件といえますので、知っておきましょう。

マンションと土地付き一戸建てを比較してみよう!

販売価格と面積が大体同じマンションと土地付き一戸建てでは、どちらの資産価値が高いのかを比較してみましょう。

まずは収益価値を比較します。

ケース1
マンションは大都市中心地で家賃相場が15万円、一戸建ては都市郊外で家賃相場が18万円だったとしましょう。

大都市中心地のマンションの収益価値  15万円×12ヶ月÷5%=3,600万円
都市郊外の一戸建ての収益価値  18万円×12ヶ月÷9%=2,666万円

この場合は、マンションの収益価値が高いという結果となりました。

もう一つ事例を挙げてみましょう。

ケース2
マンションは大都市圏で家賃相場が11万円、一戸建ては都市郊外で家賃相場が15万円だったとしましょう。

大都市圏のマンションの収益価値  12万円×12ヶ月÷7%=2,057万円
都市郊外の一戸建ての収益価値  15万円×12ヶ月÷9%=2,000万円

この場合は、ほぼ同じ収益価値という結果となりました。

次に、実際の売り物件の価格や過去の周辺の似た売り物件の価格帯を調べ、売却価値を確認しましょう。
売却価値と収益価値を比較して、どちらがどれぐらい高いかを比較します。
もし、売却価値よりも収益価値が高いのであれば、この物件の資産価値の特徴としては貸し易く、購入のリスクが低い物件と言えるでしょう。
反対に、収益価値よりも売却価値が高いのであれば、貸し難く購入のリスクが高い物件と言えます。

マンションか土地付き一戸建てかを判断する要因としては、資産価値だけでは無く、無数の要因が絡みあった上で決断するものではありますが、一つの指標として売却価値と収益価値を知っておくと良いでしょう。

関連記事

資産価値が落ちない地域の共通点とは?
【不動産プロが教えるマンション選び:自宅投資編】 資産価値が落ちにくい物件とは?
【不動産プロが教えるマンション選び:インスペクション編】資産価値維持の秘訣とは?
土地価格相場はどのように決まるのか。参考にしたい指標とは?
大規模住宅地のメリットは、資産価値と安全性?~新築一戸建て購入術