住み替えで賃貸の部屋探しを始める時、家賃や最寄駅に続いて検討しなければならないのが物件の設備条件です。たとえ立地条件が希望通りであったとしても、いざ暮らす部屋の設備条件がいまいちでは、期待に胸を膨らませた新生活もままならず、こんなはずじゃなかった…なんてことにもなりかねません。
そこで、引越しを検討している人達が部屋探しの際にどんな設備条件を望んでいるのか、実際にHOME’Sで検索されたデータをもとにランキング形式でお伝えします。
部屋探しを検討している人は必見です!
設備条件で4年連続1位に選ばれたのは
年間を通して、比較的余裕をもって希望の物件を吟味できる秋のシーズンに焦点を当てて、ここ4年間の全国の賃貸物件の設備条件の上位ランキングを出してみました。

2013年~2016年各10月のHOME’S設備条件検索ランキング
設備条件で見事4年連続で1位に選ばれたのは「バス・トイレ別」です。
築年数が古い物件や、床面積の狭い物件だと洗面所やトイレが同室内にある、いわゆる3点ユニットバスと呼ばれる形式のバスルームが多く存在します。
そもそもこの3点ユニットバスは、1964年の東京五輪を目前に、建設が進むホテルで内装工事を省略し短時間で設置できる浴室という目的で開発されたもの。
しかし、この建設の効率を追求した設置に便利な浴室と、実際に使う人が受ける印象は別物だったのかもしれません。当時は西洋風のスタイルで話題を集めていましたが、今ではその使い勝手から、風呂とトイレの独立を望む人が多いようです。
続いて、設備条件の2位に選ばれたのは「2階以上」です。
これは言わずもがな防犯のためです。特に女性の一人暮らしでは気を遣うポイントです。
そしてここ2年間連続の3位は「駐車場あり」でした。
都心部や市内地など交通の便がいいエリアではカーシェアリングなど車を持たないライフスタイルも流行っていますが、全国区で見るとまだまだ車を必要とする暮らしを送る人が多く駐車場を条件に物件を検索しています。
さらに続く4位にランクインしたのは「室内洗濯機置場」です。
二層式洗濯機が中心だった時代は過ぎ、ドラム式の乾燥機付き洗濯機が主流となってきた今では、洗濯機を室内に設置することは必至となりました。
5位から先には、「ペット相談可」、「エアコン」、「礼金なし」、「敷金なし」と続き、8位には再び水回りの「洗面所独立」という条件が上がってきました。
快適な暮らしを求めるのであれば、風呂場や台所の水回り以外にも、身だしなみを整えたり、ちょっとしたことに使える洗面所が必要だということです。
これらの条件を見逃すと、いざ暮らし始めてから不便を感じる場面に遭遇してしまうかもしれません。

水回りの独立は暮らしを快適にするポイントかも
希望の設備条件もエリアによって違いが出てくる
これまでは全国の賃貸物件の設備条件を見てきましたが、東京都、さらにはいくつかの政令都市に着目してエリア別の特徴を見ていきましょう。

2016年10月のHOME’S物件検索設備条件ランキング
まず注目すべきは東京のランキングです。他のエリアと大きく違うのは10位以内に「駐車場」が選ばれていないこと。
全国ランキングでは堂々の3位につけたこの設備条件でしたが、どうやら東京都だけには当てはまらないようです。
さらには他のエリアには見られなかった「コンロ二口以上」が10位にランクイン。地価が高く広さをとれない賃貸物件が多い都市を象徴するような条件です。
東京都で部屋探しをする際には注意したいポイントです。
続いて設備条件の項目から見ていくと、札幌市、仙台市、千葉市に共通してみられた設備条件が「都市ガス」です。
これもまたそのエリアで物件を探す人は注意しなければならないポイントです。
また、「デザイナーズ」の条件が札幌市と広島市で10位にランクイン。こだわりの住まいを探す人の多さを表しています。
このようにデータを見ると、地域によって設備条件のこだわりに差がありました。
これから部屋探しをする人は、ぜひこの条件を参考にして物件を探してみてはいかがでしょうか。

出典:
HOMES’サイトの賃貸物件アクセスログから政令指定都市および東京都における設備条件の検索数を集計しました
期間:2013年10月、2014年10月、2015年10月、2016年10月
各都市ごと、各期間ごとに、検索数の多い順に設備条件上位をランキングしました
更新日: / 公開日:2017.01.12







