高級マンションはいつ頃から建てられているの?

いまや都市の当たり前の居住形態であるマンションですが、本格的にその歴史が始まったのは1960年代になってから。戦後からの本格的な復興、東京オリンピックに合わせた経済成長に合わせて急速に増加していきました。そもそも、本来の意味である「マンション=大邸宅」(英語では必ずしも集合住宅を意味する言葉ではない)という言葉からわかるように、当初はマンションという居住スタイルそのものが高級で新しい住まい方。今、分譲マンション業界を牽引する大手デベロッパーもこの時代に都心の一等地で分譲を始めた企業も多く、のちにヴィンテージ・マンション(詳しくは3章目参照)と呼ばれるものの多くもこの時代に生まれました。

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高級マンション

どんなものが“高級マンション”と呼ばれるのか?

高級マンションの条件、定義に明確なものがあるわけではありませんが、もっとも大きな影響力があるのが立地条件です。地価の高い都心部を筆頭に、歴史ある土地や利便性の高い場所、希少価値のある立地や住宅地としての環境など、さまざまな立地条件が挙げられます。いずれの場所においても、“住宅地としてニーズの高い立地”ということが言えるでしょう。

そうした選ばれし土地に建つマンションはほぼ高額になり、基本的に高級マンションと呼ばれることが多くなります。広さに関しては同じマンション内に幅はありますが、そうしたマンションに一人暮らし用ワンルームはあまり作られませんし、100㎡超えは当たり前。なかには200㎡台、300㎡台など一般的な住戸の数倍もの広さのあるものも。当然、それに見合った価格になります。価格が高くなれば当然、設備や仕様のグレードも上がりますし、敷地計画、共有部、サービス、管理、セキュリティも上質に。自ずと高級マンションらしさが増していきます。また抽象的な価値にはなりますが、建った時点で街を変える、もしくはシンボルになるような「存在感」を纏っていることも特長。作り手の意志や心意気が反映されたマンションが、時代の住まいをリードする“高級マンション”となるのです。

“ヴィンテージ”と称される高級マンションは?

“ヴィンテージ・マンション”という言葉もずいぶん定着しました。日本では長いこと、「中古より新築が良い」とされてきましたが、特に高級マンションにおいて「時間が経つほど味が出て良いものがある」という価値観が広く広まったということです。つまり、いくら高級マンションであっても新築時にヴィンテージ・マンションと呼ばれることはありません。

ヴィンテージ・マンションの元祖はマンション草創期である1960年代に建てられたものですが、その後、経済成長とともに贅を尽くしたマンションが続々登場。築年数が経っても分譲価格が下がらなかったり、なかには価格が上がったりするケースが出てきました。こうした価値観、現象が“ヴィンテージ”という市場を作っていくひとつのきっかけになったのかもしれません。