規制が緩み、地下室はつくりやすい状況

一戸建て住宅を建てるときは、建ぺい率・容積率をめいっぱい使うのが普通。その土地に許される最大の家を建てるわけである。

近年、この建ぺい率・容積率に関する規制が改められ、地下室は別扱いされることになった。容積率をめいっぱい使った家でも、地下室ならば設置が認められるわけだ。

そうなると、地下室付きの建売住宅が増えても良さそうと考えてしまう。さらに、リフォームで地下室をつくってしまおうと考える人も増えるだろう。

地下室があれば、大音響で映画鑑賞を楽しんだり、カラオケルームをつくることができる。麻雀室をつくるのもわるくない、などと夢がふくらむ。

ところが、この地下室、簡単につくることはできない。防水工事を行うのはもちろん、防湿をしっかりしないとカビだらけの空間になってしまうからだ。

実際には地下に鉄筋コンクリートの箱を造り、さらに壁を二重にするような工事が求められる。工事費用が非常に高くなる。

一般的に、地下室付き住宅の新築費用は、そうでない住宅の2倍以上になるとされている。2階建てが総工費2,000万円で建設できる場合、その2階建てを地下室付きにすると総工費は4,000万円以上になるわけだ。

この工事費用に土地代が加わると、建売住宅としては高額物件となり、買い手を探しにくい。だから、建売住宅では「地下室付き」が登場しにくいという状況が生まれるのである。

リフォームで地下室付きをつくるのも大変

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後から地下室を作るのは大変

一戸建て住宅を購入した後、何年か後にリフォームで地下室をつくる場合も簡単にはできない。まず、既存の建物が工事の邪魔になる。映画に出てくる銀行強盗のように家の下に穴を掘って地下室をつくる、なんてことはできない。既存の家を横にずらし、地下室をつくる。地下室ができたら、家を元の位置に戻す・・・そんなことをしたら、いったいいくらかかるのか。さらに、家をずらすことができるくらい庭が広くなければ工事ができない。

実際のところ、地下室を手に入れたいなら、既存の家を壊して地下室付き住宅を新築することになる。地下室付き住宅は、現実的にお金に余裕がないと実現がむずかしいのである。

次は、「屋根裏に住んでもいいの?」についてお話ししよう。

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