電柱を地下化したり、路地をつくる工夫も

まず、住宅地内の電線を埋設し、電柱のないすっきりした街並みを実現するケースが少しずつだが増えている。これは、電力会社や行政の協力がないと実現しにくいのだが、その効用は大きい。窓からの景色がよい、というだけではない。駐車場に車を入れるとき、邪魔な電信柱がない。そして、将来、家を建て替えるとき工事がしやすいという長所もある。

電柱・電線がなければ、大型のショベルカーやブルドーザーといった重機を入れやすいのだ。重機が入るかどうかで、作業工程が大きく変わる。例えば、重機が入らないという理由で、人力で家を解体したとする。その場合、手間と費用が大幅に増える。電線を埋設すると、建て替えの手間と費用が大幅に削減できるのである。

それとは別に、住宅地内に歩行者専用道路をつくる工夫も気に入っている。それは、住宅列と住宅列の間に樹木を植えた通路をつくるもの。車は通行できない「路地」のような空間だ。

これによって家と家との間隔が離れ、プライバシーを保ちやすくなるし、日陰の影響も出にくくなる。樹木の植えられた歩行者専用通路は住人の憩いの場になり、小さな子供を安心して遊ばせることができる。

この歩行者専用通路が市道や都道など公道になっていれば、いうことなし。将来、なくなることはまずないし、舗装の修理も市や都が行ってくれる。「日常の清掃・除草は居住者が行う」と決められるケースが多いが、それくらいは当然だろう。

歩行者専用緑道で生活できる住宅地も

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歩行者専用緑道

非常に特殊な例として、住宅街に歩行者専用の緑道をつくり、緑道を使って生活できる、というケースもある。緑道で小学校、中学校まで通えるし、駅と駅周辺の買い物施設にも行けるという仕組みだ。

この道は安全だし、楽しい。そして、信号がないので、目的地への到着が早いという利点もある。東京都の多摩ニュータウンや神奈川県の港北ニュータウンなど、スケールの大きな街づくりが行われた場所でのみ見られる工夫。どこでも見つかるわけではないのだが、もし、そんな住宅地に出会ったら、誰でも買いたくなってしまうのではないだろうか。

次は、「建物チェックの方法」についてお話ししよう。

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