すでにできあがっている住宅地内に住むことができる

戸数規模の小さな住宅――例えば、2戸とか4戸で構成される建売住宅のことを「小棟戸建て」と呼ぶ。2戸とか4戸だから、統一感のある街並みを形成することはできない。道路の設計を工夫することも無理。では、小棟戸建ての長所は何か?

長所は、すでに完成している街の中に一戸建て住宅を購入できる点にある。

例えば、東京には田園調布とか成城と言った高級住宅地がある。大阪ならば芦屋や帝塚山が高級住宅地の代表。この高級住宅地で新築の建売住宅を買いたいと思った場合、小棟戸建てを探さざるを得ない。いまさら、大規模住宅地が登場する可能性がまずないからだ。そこから、大規模住宅地の弱点が浮かんでくる。すなわち、大規模住宅地は新興住宅地やニュータウンなどこれから開発が始まるエリアでないと登場しにくい。

通勤や買い物に便利な「駅近」の場所で建売住宅を買いたいときも同様。賑やかな駅前に大規模住宅地が新たに開発されるわけがないので、小規模戸建てにせざるを得ないのだ。

大規模住宅地は開発される場所が限られる。それに対し、小規模戸建てであれば、どんな場所にも生まれる。それが、大きな長所となるわけだ。

割安価格の物件を見つけやすいのも、特徴のひとつ

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割安価格の物件を見つけやすい

小規模戸建てのなかには、土地も建物もコンパクトサイズで、その分、分譲価格が安く設定されている物件もある。つまり、安く買える物件があるわけだ。それも、小規模戸建ての長所となるわけだ。

ただし、割安物件には土地と建物が狭いため、「ゆったりした暮らし」や「日当たり良好な立地条件」は望めないケースが含まれる。その点を覚悟することと、購入に際しては入念なチェックが必要だろう。

ちなみに、小規模戸建てのなかでも、1棟だけ建設されるものは、「1棟現場」と呼ばれる。1棟現場の場合、比較的大型で高額物件が多いというのが、私の印象。広い土地にどーんと大きな建物が建設されがちなのである。

次は、「現地チェックの方法(環境編)」についてお話ししよう。

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