同じ強さを持つが、工法で揺れ方が異なった

工法によって地震に対する強さが変わると思われがちだが、じつは地震に対する強さの差はほとんどない。どんな工法であっても建築基準法を守って建てられた建物であれば、関東大震災クラスの地震でもまず倒れることはないからだ。

具体的には、震度6~7の揺れでも倒れないというのが建築基準法の決まり。さらに、その1.2倍から1.5倍の耐震性能を持っているのが、現在の一戸建てなのだ。

もっと頑丈にし、建築基準法の2倍とか2.5倍の強度を持たせればさらに安心と思えるかもしれない。しかし、そんな家を造ろうとすると、窓が小さく要塞のような建物になってしまう。住み心地がわるくなる一方で、建設費もどんと上がる。だから、1.2倍から1.5倍の強度で横並びの状況になっているわけだ。

ただし、構造による揺れ方の差はある。

例えば、柱と梁で建物を支える在来軸組工法の建物は柔構造で、ツーバイフォー工法の建物は剛構造という違いがあるため、地震時の揺れ方が異なる。柔構造の在来軸組工法は小刻みな揺れをいなしてくれる半面、大きな地震には建物自体が大きく揺れやすい。対して、剛構造のツーバイフォーと軽量鉄骨は大きな揺れに強いが小刻みな揺れを感じやすいとされる。

もっとも、現在は在来軸組工法でも補強金具を多用することで、大きな揺れも生じにくくなっている。各工法で工夫を凝らしているので、それぞれの差がますます少なくなっているのが実情だ。

大事なのは、地盤と基礎の強固さ

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地盤と基礎

地震の専門家に話を聞くと、「大地震での家の被害を心配するなら、工法よりも地盤を気にしたほうがよい」という。地盤が固ければ同じ震度でも揺れ方が穏やか。地盤が緩ければ大きく揺れる。だから、固い地盤の場所を選ぶほうがよいというわけだ。

加えて、基礎の堅牢さも重要とされる。家を建設するときは土の上に基礎をつくり、その上に木造や軽量鉄骨の建物を載せる。この基礎には2種類がある。布基礎とベタ基礎だ。

布基礎は、建物の外周や主要な耐力壁に沿って、ぐるりと鉄筋コンクリートで縁取りするもの。これに対し、ベタ基礎は床下全体を鉄筋コンクリートで固めるもの。家の下に固いお皿を敷くような状態だ。このベタ基礎のほうが、軟弱地盤でも揺れの影響を受けにくいとされる。これも、地震に対する強さを見極めるポイントになるだろう。

次は、「エコな一戸建てとは」についてお話ししよう。

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