軽量鉄骨造のメリット

軽量鉄骨とは、厚さが6mm未満の鋼材です。軽量鉄骨造の建物は、この鋼材を利用して、一般的には、前もって主要部材を工場で生産し、それを現場で組み立て設置する、プレハブ工法で造られています。コマーシャルでよく耳にするハウスメーカーが作る注文住宅や賃貸物件の多くはこの工法で造られています。

ほかにも工法はたくさんあるのですが、一般的な木造と鉄筋コンクリート造の中間にあたる工法で、上図のような違いがあります。工場である程度製造したパッケージを組み立てるため、建築コストが安く、かつ工期が短いというメリットがあります。賃貸の場合は、賃料の設定に有利ですし、工期が短いことは、消費税の改定前の駆け込み需要にも対応しやすい工法といえます。

※下記表は一般的な傾向を表すものであり、すべての物件が鋼材や工法だけで、性能を断言できるわけではありません

鉄骨・鉄筋コンクリート(SRC)・ 鉄筋コンクリート(RC) 軽量鉄骨造 (プレハブ工法) 木造・合成樹脂造
耐震性能
耐火性能
(耐火仕様可) (準耐火仕様可) (準耐火仕様可)
耐久性能
(住宅法定耐用年数) (47年) (27年) (22年)
耐風性能
遮音性能
間取りの自由性
重量物積載 (室内・バルコニー)
初期建築コスト
長期建築コスト (100年累計)

軽量鉄骨造のデメリット

メリットがある分、デメリットもあります。図のように法定耐用年数は、27年。木造よりは長くなりますが、SRCやRCよりも短くなります。初期での建設費用はやすく抑えられても、長期的にはリフォーム・修繕など耐用年数に応じたコストもかかり、高くつくという考え方もあります。また、重量鉄骨の物件に比べると、耐震・耐火・耐久・耐風、あるいは重量物の積載などに制限があります。たとえば、屋上の利用などは、軽量鉄骨造では難しいかもしれません。また、工場で大量生産できるというコスト安のメリットの分、間取りや仕様については、ある程度パッケージ化されています。土地は必ずしも真四角というわけではありませんから、決められたパッケージでの工法は、用地の最大効率を利用できているかという点などにおいては不利な面があります。

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軽量鉄骨

防音に対する取り組み

遮音性に関しては、軽量鉄骨造は、RCなどに比べると不利な工法です。とはいえ、各メーカーは、この点に関して積極的に企業努力をしています。テレビの音や話し声、あるいは外の交通音などは、工法や鉄筋の重量だけでなく、壁の厚さや窓ガラスの構造などにもよります。また、二階で走る音が階下に響くなどは、床厚などにもより、各社、研究開発を続けているテーマです。

一戸建てに住む場合は、生活音はいずれにせよ自分の家族の出す音ということになりますが、アパート・マンションの場合は、近所の他人の音。こういった音の遮音性が低いと、なかなか言いにくいこともあり、退去理由につながります。賃貸で最も多いクレームは「音」に関するものであり、軽量鉄骨造の物件では、遮音性に対する取り組みは重視して物件選びをしましょう。

重量鉄骨造(ラーメン構造)との差は?

軽量鉄骨造について今回お届けしましたが、鋼材の厚み6ミリ以上の鉄骨を主な部材とする重量鉄骨造については下記ページをご参考ください。ラーメン構造と言われている筋交いや耐力壁が必要のない構造が主に採用されています。マンションや大きな建物で取り入れられることが多いです。

マンションの構造でよく採用されている重量鉄骨「ラーメン構造」はどんなものか?

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