なんかカッコいい!でも、「輸入住宅」って、どんな家?

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優雅に弧を描くらせん階段や、格子の入った上げ下げ窓、暖炉にコラム柱、華やかな装飾が印象的な北米スタイルの輸入住宅。素朴で木の温もりの中にポップな色使いが映える北欧スタイル、古めかしさが人気のフレンチスタイルなど、住宅展示場でも、さまざまな輸入住宅を見ることができます。そもそも、輸入住宅とはどんな家を指すのでしょうか。輸入住宅産業協議会では、厳密な定義付けはされていませんが一般的には「海外の設計思想による住宅を、資材別またはパッケージで輸入し、国内に建築する住宅」(※1)としています。ですので、実際にはさまざまなタイプの輸入住宅が建てられている、というのが現状です。

【参考】
輸入住宅産業協議会ホームページ内
(※1) http://www.ihio.or.jp/1_import_h/appeal.html

見た目だけじゃない!性能で選ぶ人も多い輸入住宅

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輸入住宅の主な工法としては、以下のものがあげられます。

2×4(ツーバイフォー)工法
北米生まれの工法で、日本では「枠組壁工法」とも言われます。断面サイズが2×4インチの角材と合板を組み合わせわせて、床・壁・天井の「面」で建物を支えます。地震や風など、横からの力を1カ所に集中させず、分散して受け止めるため、構造の安定度が高いとされています。

2×6(ツーバイシックス)工法
構造は2×4工法と同様ですが、2×6インチの角材を使用するため、その分、壁が厚くなり、より厚みのある断熱材を使用することができます。

パネル工法
構造は「枠組壁工法」と変わりませんが、工場で壁パネルをつくり現場に搬入して組み立てるので、施工期間が短い、壁パネルの品質が安定しているなどのメリットがあります。北欧系の輸入住宅で多く採用されています。

ポストアンドビーム
ティンバーフレームとも呼ばれる、軸組工法です。日本の在来工法と同じように、柱や梁といった「軸材」を組み合わせて、建物を支えます。

輸入住宅の主流である、2×4工法や2×6工法、パネル工法に共通して言えるのは、過酷な自然環境下でも耐えうる工法として発達してきた工法だけに、工法そのものが優れた耐震性や断熱・気密性を備えていること。こうした性能の裏打ちがあるからこそ、輸入住宅の魅力のひとつとなっている開放的な空間づくりも、欧米の住宅では古くから採り入れることが可能でした。また、日本とは気候風土が違うこともありますが、欧米では、家は何世代にも渡って住み継いでいくことが前提となっています。そのため、欧米の家づくりで採用される工法や部材には、優れた耐久性が求められてきました。「住宅メーカー9社による住宅建築時の家族のコミュニケーションに関する共同意識調査」(※2)によると、最近では日本でも、「耐震性の高さ」「耐久性の高さ」「高気密・高断熱性」などの性能を重視する人も増えていますし、そうしたこだわりは特に男性に強いようです。輸入住宅を選ぶ人においても、女性は「デザイン性」や「プラン」といったソフト面に、男性は「耐震性、耐久性、高気密・高断熱性」といったハード面に魅力を感じることが多いようです。
一方で、「輸入建材や設備を使っているので、建てた後のメンテナンスが心配」という人もいるのではないでしょうか。しかし、伝統に忠実な輸入住宅で使われる部材や設備は日本の住宅に比べてモデルチェンジが少ないので、何年たっても、同じものに交換できる場合も多いようです。アフターメンテナンスの制度については、会社ごとに異なりますので、事前に調べておくと安心です。メンテナンスという考え方では、欧米では「自分たちで手入れをしながら長く住む」という感覚が強いので、無垢材などの経年変化を楽しむことができる部材を多く使っていることも輸入住宅の特徴といえます。

【参考】
イエノミカタプロジェクト 広報資料
(※2)http://ienomikata.com/files/reports/ienomikata-report02.pdf 8P・9P

建てたい家のイメージは?会社選びも重要に

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輸入住宅には、歴史的な様式が複数ありますが、ここでは、日本でも人気の高いスタイルをいくつかご紹介します。

ジョージアン
南部アメリカの伝統的なスタイルで、左右対称で総二階建てが基本の、威風堂々とした佇まいが特徴です。外壁にはレンガが用いられます。
<相性のよいインテリアスタイル>
天井のモールディング(廻り縁)や大理石の床、ドレープカーテン、シャンデリアなど優美で格調の高いトラディショナルスタイル。

プロヴァンス&スパニッシュ
フランス南部やスペインにルーツを持つスタイル。漆喰などの塗り壁に瓦屋根を載せた、素朴で明るい雰囲気。アイアンの装飾やアーチ形の意匠が用いられることも多くあります。
<相性のよいインテリアスタイル>
パイン材の床やタイル、テラコッタの床など、自然素材の持つ素朴な質感を活かしたカントリースタイルがおすすめ。壁は漆喰が定番。家具や建具はアンティークな風合いのものが好まれます。

チューダー
柱、梁、筋違(斜柱)などの構造を、装飾として表に見せているようなデザインが最大の特徴。日本では、明治・大正時代の洋館のデザインとして多く採用されています。建物の上部が下部よりせり出しているオーバーハングも特徴のひとつ。
<相性のよいインテリアスタイル>
ジョージアンスタイルと同じく、トラディショナルスタイルがおすすめ。内装でも濃い色の梁を見せる仕上げが採用されます。

アーリーアメリカン
左右非対称で急勾配な屋根と切妻を崩したデザイン。板を重ねながら張り合わせた明るい色の「ラップサイディング」と呼ばれる外壁材が多く用いられます。玄関前のカバードポーチやドーマーを載せた切妻屋根も代表的な要素です。
<相性のよいインテリアスタイル>
素朴なカントリースタイルとの組み合わせが代表的。パッチワークキルトやロッキングチェア、食器を飾るカップボードなどのアイテムも似合います。

北欧スタイル
「スカンジナビアン」と呼ばれることもある北欧の住宅スタイル。木やタイル・レンガなど、素材感を大切にした素朴で温かみのあるデザインが特徴的です。
<相性のよいインテリアスタイル>
温かみのあるカントリーとの組み合わせも相性がよいですが、デザイン性の高いモダンスタイルとの組み合わせもおすすめ。

輸入住宅はデザインも多種多様。どの建築会社でも、すべてのデザインに対応できるというわけではないので、建てたいスタイルが決まったら、自分が希望するスタイルを得意とする会社を探すことが大切です。
また、最近では、本格的な輸入住宅ではなくても、少しだけ輸入住宅のテイストを取り入れたいという要望に応えてくれる建築会社もあります。自分の好きなテイストをミックスすることもできるので、会社選びの際には、そうした対応が可能かも調べておきたいところです。

その家、自分たちの暮らしに合っていますか?

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輸入住宅には、「優れた住宅基本性能」「オープンな設計」「味わいのある部材」「スタイルのあるインテリアをコーディネートする楽しみ」などの魅力があります。しかし、気密性が高いことから音が響きやすい・乾燥しやすい、自分たちでメンテナンスをしながら住まなくてはいけない部分が多いなど、住む前にきちんと認識しておきたいデメリットもあります。
日本の住宅と比べて、個性がはっきりしている輸入住宅を選ぶ際に重要なことは、その家が自分たちのライフスタイルに合っているかどうかだといえます。きちんとメリット、デメリットを理解して、輸入住宅づくりをすすめれば、性能にあった間取りを考えることや、部材の特長を活かしたデザインを採り入れることもできるでしょう。
また、和室や洗濯物干しバルコニーなど、輸入住宅とはマッチしにくい要素を採り入れたい場合は、デザイン性と暮らしやすさをどのように両立するか、建築会社の提案力も必要になります。
いずれにしても、まずはどんな暮らしをしたいのかを具体的に思い描いた上で、スタイルを選ぶことで、長く愛着の持てる輸入住宅を建てることができるのではないでしょうか。

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